リッチメニューの作り方:サイズ・テンプレート・タブ切り替え

公開 書いた人 大林 諒

リッチメニューは、LINE公式アカウントのトーク画面の下に出るメニューです。友だちが毎回目にする場所なので、予約・日程・問い合わせの入口をここに集めると、同じ質問をチャットで何度も受けずに済みます。この記事では、予約制の料理教室「サンプル料理教室」の6分割メニューを、画像づくりから公開、押された数の確認まで通しで作ります。後半では、管理画面ではできないタブ切り替えと人ごとの出し分けを、Messaging APIで組む方法も書きます。前提はLINE公式アカウントを開設済みで、LINE Official Account Manager(管理画面)にログインできることです。

この記事の内容
  1. リッチメニューとは:リッチメッセージとの違い
  2. 先に決めること
  3. テンプレートと画像サイズの一覧
  4. サンプル料理教室のメニュー設計
  5. 作る手順
  6. 応用
  7. 押された数を測る
  8. できないことと、その代わり
  9. よく詰まるところ
  10. 次にやること

リッチメニューとは:リッチメッセージとの違い

リッチメニューは、トーク画面の下部に固定で表示されるメニューです。1枚の画像を「タップ領域」に区切り、領域ごとに「このURLを開く」「このクーポンを出す」といった動きを割り当てます。画面の下にある「メニュー」の帯(メニューバー)を押すと開閉します。

名前の似た「リッチメッセージ」は、画像とリンクを1つにまとめて配信するメッセージです。同じ画像を使うものでも、性質はまったく違います。

比べる点リッチメニューリッチメッセージ
置き場所トーク画面の下に常に出ているトークの流れの中に1通として届く
届け方配信しない。トーク画面を開いた人に出る配信する
通知更新しても通知されない配信時に通知が届く
メッセージ通数数えない配信なので月の通数に数える
向く使い方いつでも使う入口(予約・日程・問い合わせ)期間限定の告知、キャンペーン

リッチメッセージの作り方は「リッチメッセージとカードタイプメッセージ:画像とボタンで送る」に分けて書いています。リッチメニューは、アカウントの種類や料金プランを問わず使えます。無料のコミュニケーションプランでも機能の差はありません(2026年10月時点)。

もう1つ押さえておくことがあります。リッチメニューはスマホのLINEでしか出ません。パソコン版のLINE(macOS・Windows)とChrome版のLINEには表示されません。確認は必ずスマホで行います。

先に決めること

画像を作り始める前に、次の4つを決めておきます。ここを後から変えると、画像を作り直すことになります。

1. 何を何個置くか

管理画面のテンプレートは、大で最大6つ、小で最大3つに区切れます。置く項目の数でテンプレートが決まり、テンプレートで画像のサイズが決まります。先に項目を紙に書き出し、優先順位を付けます。実際に運用していると、項目を詰め込みすぎたメニューほど押されません。迷ったら、問い合わせで多い質問の上位から並べます。

2. 大にするか小にするか

小は大の半分の高さで、トークの履歴が見えたまま使えます。入口を4つ以上置くなら大、3つまでなら小です。サンプル料理教室は6項目なので大にします。

3. 管理画面で作るか、Messaging APIで作るか

1つのリッチメニューを2つの道具で扱うことはできません。管理画面で作ったメニューは管理画面でしか編集できず、Messaging APIで作ったメニューは管理画面に出てきません。押された数の分析も、作った道具の側でしか見られません。

やりたいこと管理画面Messaging API
全員に同じメニューを出すできるできる
表示期間を決めて切り替えるできる自分で仕組みを組む
タブ切り替えできないできる(リッチメニューエイリアス)
人ごとに違うメニューできないできる(ユーザー単位のリッチメニュー)
タップ領域を自由に区切るテンプレートの形だけ最大20個まで自由
押された数を見る分析画面で見られるAPIで取得する
作る手間画面だけで完結チャネルとトークンの準備、コードが要る

まず管理画面で作り、タブ切り替えや人ごとの出し分けが本当に要るとわかってからAPIに移るのが、やり直しの少ない順番です。

4. 各ボタンを押したら何が起きるか

ボタンごとに「どこへ連れて行くか」を決めます。外部の予約ページなのか、LINEの中で返事を返すのか、クーポンを出すのか。行き先が決まっていないボタンは置きません。

テンプレートと画像サイズの一覧

管理画面のテンプレートは、大が7種類、小が5種類です(2026年10月時点)。テンプレートで区切られるのは「押せる範囲(リンク領域)」で、デザインまで区切られるわけではありません。画像は1枚で用意し、区切りに合わせて絵を描きます。

サイズ区切りの型押せる数
大横3×縦2の6分割6
大横2×縦2の4分割4
大上1つ・下3つ4
大左に大1つ・右に縦2つ3
大上下2分割2
大左右2分割2
大1面1
小横3分割3
小左が狭い2分割2
小左が広い2分割2
小左右均等の2分割2
小1面1

画像は、テンプレートの大小ごとに3つのサイズから選べます。合わせて6パターンです。

テンプレート画像サイズ(幅×高さ)
大2500×1686ピクセル
大1200×810ピクセル
大800×540ピクセル
小2500×843ピクセル
小1200×405ピクセル
小800×270ピクセル

ファイル形式はJPG・JPEG・PNGです。LINE公式アカウントアプリからアップロードする場合は1MB以下、Messaging APIでアップロードする場合も1MBが上限です。Web版の管理画面の容量の上限はマニュアルに数字がありません。どちらでも通るように、1MB以下で作っておけば迷いません。

迷ったら2500×1686で作ります。6分割の1マスは幅約833、高さ843ピクセルです。

Messaging APIで作る場合は、テンプレートの枠に縛られません。画像の幅は800〜2500ピクセル、高さは250ピクセル以上、幅÷高さが1.45以上なら使えます。

サンプル料理教室のメニュー設計

大の6分割で、次の6つを置きます。上の段に「今すぐしたいこと」、下の段に「必要になったら使うこと」を並べます。

位置ボタンの文字アクション行き先・送る内容
上段左体験レッスンの予約リンクhttps://example.com/trial/
上段中レッスン日程リンクhttps://example.com/schedule/
上段右よくある質問テキスト「よくある質問」と送らせる
下段左アクセスリンクhttps://example.com/access/
下段中ショップカードショップカード教室のショップカード
下段右問い合わせテキスト「問い合わせ」と送らせる

「よくある質問」と「問い合わせ」をテキストにしているのは、LINEの中で返事を完結させるためです。押すと、その言葉が友だちのトーク画面から送信されます。応答メッセージに同じ言葉をキーワードとして登録しておけば、質問の一覧や「内容をこのままお送りください」という案内が自動で返ります。応答メッセージは月のメッセージ通数に数えません。設定は「あいさつメッセージと応答メッセージ:自動返信の組み方」で書いています。

料理教室は飲食店ではないので、飲食店向けの「LINEで予約」は使えません。体験レッスンの予約は、使っている予約システムのページへのリンクにします。

サンプル料理教室の6分割リッチメニューをスマホのトーク画面で開いた状態
サンプル料理教室の6分割リッチメニューをスマホのトーク画面で開いた状態

作る手順

画像を作る

画像は次の3つのどれかで作ります。

作り方向く場面注意
管理画面の「画像を編集して適用」文字とアイコンだけの簡単なメニュー凝ったデザインはできない
Canvaのテンプレート写真やイラストを入れたい押せる範囲とずれないか確認が要る
デザインソフトで自作教室のロゴや色を細かく合わせたいテンプレートの区切りに合わせて描く

守ることは同じです。

  • 1マスに置く文字は1つの言葉にする。「体験レッスンの予約」くらいが限界
  • 文字は画像の幅2500ピクセルに対して、高さ80ピクセル以上を目安にする。スマホで縮むので、画面で見るより大きめにする
  • マスの境目から内側に余白を取る。指が境目に触れると、隣のボタンが反応する
  • 押せないところを押せそうに見せない。飾りの写真に矢印を付けない
  • 書き出したら容量を見て、1MBを超えたらJPGで書き出し直す

管理画面には区切りに合わせた画像用のテンプレートのダウンロードがあります。区切り線の入った下敷きなので、これを読み込んでから絵を描くと、押せる範囲とのずれが起きません。

Canvaのテンプレートを使う場合

Canvaには「LINEリッチメニュー」のテンプレートがあり、大7パターン・小5パターンの区切りに合わせたサイズで作られています。テンプレートの利用は無料で、一部の素材は有料のCanva Proで使えるものです(2026年10月時点)。

  1. Canvaで「LINEリッチメニュー」と検索する
  2. 大の6分割に合うテンプレートを選ぶ
  3. 文字を教室の6項目に書き換える
  4. 色と写真を教室のものに差し替える
  5. 高解像度のPNGかJPGでダウンロードする
  6. 容量が1MBを超えていたらJPGで書き出し直す

Canvaのテンプレートは見た目の区切りが管理画面のテンプレートと一致しているとは限りません。ダウンロードした画像を管理画面のプレビューに載せ、枠線の表示を入れて、ボタンの絵と押せる範囲が重なっているかを必ず見ます。

管理画面(PC)で作る

  1. LINE Official Account Managerにログインし、アカウントを選ぶ
  2. 左のメニューで「トークルーム管理」を開き、「リッチメニュー」を選ぶ
  3. 「リッチメニューを作成」を押す
  4. 「タイトル」(30文字まで)に名前を入れる。例は 通常メニュー_2026秋。管理用の名前で、友だちには表示されない
  5. 「表示期間」に開始と終了の日時を入れる
  6. 「テンプレート」の「選択」を押し、「テンプレートを選択」の画面で大の6分割を選ぶ(大2500×1686が7種類、小2500×843が5種類)
  7. 「画像」の「選択」を押し、作った画像を載せる
  8. A〜Fの各エリアにアクションを設定する(次の表)
  9. 「メニューバー設定」の「メニューバーのテキスト」を「メニュー」か「その他のテキスト」(14文字まで)から決める
  10. 「メニューのデフォルト表示」を「表示する」か「表示しない」から決める
  11. 右側のプレビューで、枠線を表示して位置を確かめる
  12. 「保存」を押す。公開前に止めたいときは「下書き保存」
管理画面のリッチメニュー作成画面の全体(タイトル・表示期間・テンプレート・画像・アクション)
管理画面のリッチメニュー作成画面の全体(タイトル・表示期間・テンプレート・画像・アクション)
「テンプレートを選択」の大7種類・小5種類の一覧
「テンプレートを選択」の大7種類・小5種類の一覧

スマホ(LINE公式アカウントアプリ)で作る

  1. LINE公式アカウントアプリでアカウントを開く
  2. 「メニュー」から「リッチメニュー」を選ぶ
  3. 「作成」をタップする
  4. テンプレートを選ぶ
  5. 「背景画像をアップロード」で画像を選ぶ。手元に無ければ「デフォルト画像を選択」でも作れる
  6. 各エリアにアクションを設定する
  7. 表示設定(タイトル・表示期間・メニューバーの文言・自動表示)を入れる
  8. 「保存」をタップする。下書きにしたいときは「待機中リストに保存」

アプリでは画像はテンプレートのマスごとではなく、1枚の背景として載せます。容量は1MB以下、サイズは2500×1686ピクセルか2500×843ピクセルです。

アクションの種類

管理画面で選べるアクションは次のとおりです。公式の資料でも呼び名が揺れるので、括弧で別名を添えています。

アクション押すと起きることサンプル料理教室での使い道
リンク(URL)指定したURLを開く予約ページ、日程表、アクセス
クーポン作成済みのクーポンを開く体験参加者向けの入会特典
テキスト(キーワードの送信)決めた言葉を友だちの側から送信するよくある質問、問い合わせ
ショップカードショップカードを開くレッスン参加のスタンプ
設定しない何も起きない見出しや飾りのマス

リンクとクーポンを選ぶと、「アクションラベル」の入力が必須になります。20文字までで、スマホの読み上げ機能が読む文字です。「体験レッスンの予約ページを開く」のように、押すと何が起きるかを書きます。

全部のマスを「設定しない」にはできません。少なくとも1つはアクションを付けます。

テキストのアクションで送られた言葉は、普通のメッセージと同じくチャットに残ります。応答メッセージのキーワードを登録していなければ、何も返らないまま友だちを待たせます。テキストのボタンを置いたら、同じ言葉のキーワード応答を必ず用意します。

アクション設定でタイプの選択肢を開いた状態
アクション設定でタイプの選択肢を開いた状態

表示期間・メニューバーの文言・自動表示

表示期間は、そのメニューを友だちのスマホに出す期間です。未来の日時で保存すると、公開前の予約として一覧に並びます(一覧のタブ名は、メニューが0件の状態では確かめられていません)。期間の重なるメニューは保存できません。通常メニューは終了日を遠くに置き、キャンペーン用のメニューを短い期間で重ねたいときは、通常メニューの期間を区切ってから入れます。

保存してから友だちのスマホに出るまでには時間がかかります。管理画面で作ったデフォルトのメニューは、友だちがトーク画面を開き直したときに切り替わります。友だちの数や混み具合でも時間は変わるので、公開日の朝ちょうどに出したいメニューは、前日のうちに期間を入れておきます。

メニューバーの文言は、メニューを閉じているときに見える帯の文字です。管理画面では「メニュー」のままにするか、「その他のテキスト」を選んで14文字まで自分で書きます。「予約・お問い合わせ」のように中身が分かる言葉にすると開かれやすくなります。Messaging APIでも14文字までです。

自動表示は、「メニューのデフォルト表示」の設定で、トーク画面を開いたときにメニューを開いた状態で出すかどうかです。「表示する」にすると最初から開いて出ます。「表示しない」にするとメニューバーだけが出ます。予約や問い合わせの入口として使うなら「表示する」にします。

表示期間・メニューバーの文言・自動表示の設定欄
表示期間・メニューバーの文言・自動表示の設定欄

公開前の確認

  1. プレビューで枠線を表示し、ボタンの絵と押せる範囲を合わせる
  2. スタッフのスマホで友だち追加し、トーク画面を一度閉じてから開き直す
  3. 6つのボタンを全部押し、行き先を確かめる
  4. テキストのボタンで、応答メッセージが返るのを確かめる

作ったメニューは一覧からコピーできます。季節ごとの差し替えは、コピーして画像と期間だけ変えると早く済みます。

応用

期間で切り替える

管理画面だけでできる出し分けは、表示期間による切り替えです。たとえば体験レッスンの無料キャンペーン期間だけ、上段左を「体験レッスン無料(12月末まで)」にした画像に差し替えます。期間が終われば、次の期間のメニューに自動で戻ります。

テキストのボタンで2段目のメニューを出す

テキストのボタンで「レッスン日程」と送らせ、応答メッセージで曜日別の日程をカードタイプメッセージで返すと、メニューの中にもう1段のメニューがあるのと近い動きになります。応答メッセージは通数に数えないので、何度押されても費用は増えません。

Messaging APIでタブ切り替えを作る

画面の上に「はじめての方」「会員の方」のタブを並べ、押すとメニューが切り替わる形は、Messaging APIのリッチメニューエイリアスとリッチメニュー切替アクションで作ります。チャネルとチャネルアクセストークンの準備は「Messaging APIの始め方:チャネル・アクセストークン・Webhook」で書いています。

手順は次のとおりです。

  1. タブAの画像とタブBの画像を作る(どちらも2500×1686ピクセル、上の帯にタブを描く)
  2. タブAのリッチメニューを作り、画像をアップロードする
  3. タブBのリッチメニューを作り、画像をアップロードする
  4. タブAをデフォルトのリッチメニューにする
  5. タブAとタブBそれぞれにエイリアスを作る

タブAは、上の帯の右半分を押すとタブBに切り替わり、下の6マスが各行き先を開く形です。

curl -X POST https://api.line.me/v2/bot/richmenu \
-H 'Authorization: Bearer YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN' \
-H 'Content-Type: application/json' \
-d '{
  "size": {"width": 2500, "height": 1686},
  "selected": true,
  "name": "tab-a-hajimete",
  "chatBarText": "予約・お問い合わせ",
  "areas": [
    {"bounds": {"x": 1250, "y": 0, "width": 1250, "height": 250},
     "action": {"type": "richmenuswitch", "richMenuAliasId": "tab-b", "data": "switch=tab-b"}},
    {"bounds": {"x": 0, "y": 250, "width": 833, "height": 718},
     "action": {"type": "uri", "label": "体験レッスンの予約", "uri": "https://example.com/trial/"}},
    {"bounds": {"x": 833, "y": 250, "width": 833, "height": 718},
     "action": {"type": "uri", "label": "レッスン日程", "uri": "https://example.com/schedule/"}},
    {"bounds": {"x": 1666, "y": 250, "width": 834, "height": 718},
     "action": {"type": "message", "label": "よくある質問", "text": "よくある質問"}},
    {"bounds": {"x": 0, "y": 968, "width": 833, "height": 718},
     "action": {"type": "uri", "label": "アクセス", "uri": "https://example.com/access/"}},
    {"bounds": {"x": 833, "y": 968, "width": 833, "height": 718},
     "action": {"type": "uri", "label": "入会のご案内", "uri": "https://example.com/join/"}},
    {"bounds": {"x": 1666, "y": 968, "width": 834, "height": 718},
     "action": {"type": "message", "label": "問い合わせ", "text": "問い合わせ"}}
  ]
}'

返ってきた richMenuId で、画像・デフォルト・エイリアスを設定します。

curl -X POST https://api-data.line.me/v2/bot/richmenu/RICH_MENU_ID_A/content \
-H 'Authorization: Bearer YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN' \
-H 'Content-Type: image/png' \
-T tab-a.png

curl -X POST https://api.line.me/v2/bot/user/all/richmenu/RICH_MENU_ID_A \
-H 'Authorization: Bearer YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN'

curl -X POST https://api.line.me/v2/bot/richmenu/alias \
-H 'Authorization: Bearer YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN' \
-H 'Content-Type: application/json' \
-d '{"richMenuAliasId": "tab-a", "richMenuId": "RICH_MENU_ID_A"}'

タブBも同じ手順で作り、上の帯の左半分に "richMenuAliasId": "tab-a" への切り替えを置き、エイリアス tab-b を付けます。エイリアスのIDは32文字までで、半角英小文字・数字・アンダースコア・ハイフンが使えます。1つのアカウントで作れるエイリアスは1,000件、リッチメニューは1,000件までです。

タブを押すと、Webhookにポストバックイベントが届きます。postback.params.status が SUCCESS なら切り替え成功です。どちらのタブがよく押されているかは、このイベントを記録すれば数えられます。

タブ切り替えのリッチメニュー「はじめての方」「会員の方」を切り替えている様子
タブ切り替えのリッチメニュー「はじめての方」「会員の方」を切り替えている様子

人ごとにメニューを出し分ける

入会した人には「会員の方」のメニューを最初から出したい、という場合はユーザー単位のリッチメニューを使います。友だちのユーザーIDを指定して、メニューをその人に結びつけます。

curl -X POST https://api.line.me/v2/bot/user/USER_ID/richmenu/RICH_MENU_ID_B \
-H 'Authorization: Bearer YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN'

複数人をまとめて結びつけるときは POST https://api.line.me/v2/bot/richmenu/bulk/link で、1回500人まで指定できます。

ユーザー単位のメニューは、友だちがトーク画面を開き直さなくてもすぐ切り替わります。DELETE https://api.line.me/v2/bot/user/USER_ID/richmenu で解除すると、デフォルトに戻ります。

実際の運用では、入会の手続きが終わった時点でこの呼び出しを自動で行います。顧客管理に「入会日」が入ったらn8nやGoogle Apps Scriptから呼ぶ形にすると、スタッフが手で切り替える作業が残りません。

表示の優先順位は次のとおりです。上にあるほど優先されます。

順位メニュー反映のタイミング
1Messaging APIで設定したユーザー単位のメニューすぐ
2Messaging APIで設定したデフォルトのメニュートーク画面を開き直したとき(1分程度かかることがある)
3管理画面で設定したデフォルトのメニュートーク画面を開き直したとき

管理画面でメニューを差し替えても変わらないときは、APIで設定したメニューが上にいる可能性があります。

L Harnessで出し分ける

オープンソースの拡張ツール「L Harness」にも、ユーザー別・タグ別にリッチメニューを自動で切り替える機能があります。APIを呼ばずにタグで出し分ける手です。本体の利用料は0円で、配信料金やCloudflareの費用は別です。組み方は「L Harnessで予約・フォーム・ステップ配信を組む:教室の例で一通り」で書いています。

押された数を測る

管理画面の分析

管理画面で作ったメニューは、上部の「分析」を開き、分析の画面の左メニューで「リッチメニュー」を選ぶと、エリアごとの数字が見られます。アプリでは「分析」のプルダウンで「リッチメニュー」を選びます。

指標意味
インプレッションメニューが表示された回数
インプレッションユーザーメニューを表示した人数
クリックメニューが押された回数
クリックユーザーメニューを押した人数
クリック率押した人数÷表示した人数

期間は初期値で30日間です。「ダウンロード」でCSVにも出せます。数字には次の決まりがあります。

  • 期間中に押した人が20人未満だと、数字が出ない
  • 推定値なので、実際とは1%前後ずれることがある
  • 表示期間の外でも、端末側のキャッシュで数字が付くことがある
  • Messaging APIで作ったメニューの数字は出ない

友だちが少ないうちは、次のURLの計測で補います。

分析の「リッチメニュー」でエリアごとのクリック数を表示した状態
分析の「リッチメニュー」でエリアごとのクリック数を表示した状態

リンクにパラメータを付ける

リンクのボタンは、行き先のURLにパラメータを付けておくと、教室のWebサイトのアクセス解析で「リッチメニューから来た人」を数えられます。

https://example.com/trial/?utm_source=line&utm_medium=richmenu&utm_campaign=2026autumn

20人の壁が関係しないので、小さなアカウントほどこちらが頼りになります。

押した人だけに送る

管理画面の「オーディエンス」で「リッチメニュークリック」を選ぶと、特定のメニューのボタンを押した人をまとめられます。たとえば「体験レッスンの予約」を押したのに予約していない人へ、日程の案内を送れます。配信に使うにはオーディエンスの人数が50以上必要です。期間は直近10〜180日の変動期間か、固定期間で選べます。

APIで作ったメニューの数字

Messaging APIで作ったメニューは、統計情報のAPIで表示回数とエリアごとのクリック数を取ります。集計は通常翌日中に終わります。押した実人数が期間全体で20人未満だと、数字は返りません。

curl -G https://api.line.me/v2/bot/insight/richmenu/RICH_MENU_ID_A/summary \
-H 'Authorization: Bearer YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN' \
--data-urlencode 'from=20261001' \
--data-urlencode 'to=20261031'

できないことと、その代わり

できないこと代わりの手
管理画面でタブ切り替えテキストのボタンと応答メッセージで2段目を出す。本格的にはMessaging APIのエイリアス
管理画面で人ごとに出し分け表示期間で全員を切り替える。人ごとならMessaging APIかL Harness
管理画面でテンプレート以外の区切り画像側で大きなボタンを2マス分に描き、2マスに同じアクションを付ける
パソコン版のLINEで表示パソコンで使う人向けには、あいさつメッセージに同じリンクを入れておく
管理画面とAPIの両方で同じメニューを編集どちらか一方に決める。APIに移すときは作り直す
APIで作ったメニューの画像だけ差し替え新しいメニューを作って画像を載せ、デフォルトやエイリアスを付け替える
友だちでない人へユーザー単位のメニュー友だちでない人にはデフォルトのメニューが出る。そちらを入口として作る
メニューを押しただけで通知を出すテキストのボタンにして、チャットの通知で気づく

よく詰まるところ

症状原因直し方
パソコンで見るとメニューが出ないパソコン版・Chrome版のLINEには表示されない仕様スマホのLINEで確認する
保存したのにスマホに出ない表示期間が未来になっている、またはトーク画面を開き直していない期間を確かめ、トーク画面を閉じて開き直す。詳しくは「リッチメニューが表示されない・反映されないとき:原因と直し方」
画像がアップロードできないサイズが6パターンに合っていない、1MBを超えている、形式がJPG・PNGでない2500×1686ピクセルのJPGで書き出し直す
ボタンの絵と押せる場所がずれるテンプレートは押せる範囲だけを区切り、画像は区切らない管理画面の画像用テンプレートを下敷きにして描き直す
保存しようとするとエラーになる全部のマスが「アクションなし」になっている少なくとも1つにアクションを付ける
リンクのボタンが保存できないアクションラベルが空20文字以内でラベルを入れる
コピーしたメニューが保存できない表示期間が予約・公開中のメニューと重なっている期間をずらすか、下書き保存にする
テキストのボタンを押しても何も返らない応答メッセージに同じキーワードが無い同じ言葉で応答メッセージを作る
管理画面でメニューを替えても前のままMessaging APIで設定したメニューの方が優先されているAPIのデフォルトを解除するか、ユーザーとの結びつきを解除する
APIで作ったメニューが管理画面に出ない作った道具でしか扱えないAPIで取得・編集する
分析に数字が出ない期間中に押した人が20人未満期間を延ばすか、URLのパラメータで数える
APIで結びつけたのに出ない人がいるブロック中、友だちでない、ユーザーIDが別チャネルのもの友だちの状態とユーザーIDの取得元を確かめる
タブのデフォルトを解除してもタブのメニューが残る切り替え後はユーザー単位のメニューとして表示されているメニューを削除するか、ユーザーとの結びつきを解除する

本番のアカウントで多かったのは、テキストのボタンの応答漏れです。メニューを作り直したときに言葉を「問い合わせ」から「お問い合わせ」に変え、応答メッセージのキーワードは古いままになっていた、という形で起きます。ボタンの言葉とキーワードは同時に直します。

次にやること

  • 公開したのに出ない、変えたのに前のまま、というときは「リッチメニューが表示されない・反映されないとき:原因と直し方」
  • メニューの代わりに画像で告知を送るなら「リッチメッセージとカードタイプメッセージ:画像とボタンで送る」
  • タブ切り替えや人ごとの出し分けに進むなら、先に「Messaging APIの始め方:チャネル・アクセストークン・Webhook」
  • コードを書かずに入会者だけメニューを替えたいなら「L Harnessで予約・フォーム・ステップ配信を組む:教室の例で一通り」

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