Lステップ・エルメ・プロラインフリーの比べ方:拡張ツールが要る会社・要らない会社

公開 書いた人 大林 諒

LINE公式アカウントの拡張ツールは、標準機能では足りない「予約日を起点にした配信」「人ごとのリッチメニュー」「細かいタグと分岐」を足す道具です。代表的なのがLステップ、エルメ(L Message)、プロラインフリーで、ここにオープンソースで月額0円のL Harnessが加わります。この記事では、4つを各社公式ページの2026年10月時点の数字で並べ、そもそも拡張ツールが要るのかどうかから判断できるようにします。例はいつもの「サンプル料理教室」です。LINE公式アカウントを開設済みで、標準のステップ配信やリッチメニューを一度触ったことがある前提で書きます。

この記事の内容
  1. 先に決めること
  2. 比較表(2026年10月時点)
  3. 拡張ツールが要る会社・要らない会社
  4. 選び方の手順
  5. 無料プランの落とし穴
  6. 乗り換えのときに困ること
  7. 応用
  8. できないことと、その代わり
  9. よく詰まるところ
  10. 次にやること

先に決めること

拡張ツールは、入れたあとに「やっぱり別のツールにする」となると手間が大きい道具です。比べる前に、次の4つを決めておくと選び直しが減ります。

  • 標準機能で何ができないから入れるのか。「ステップ配信がしたい」だけなら、LINE公式アカウントの標準機能で足ります。LINE公式アカウントは料金プランによって使える機能に差がないため、標準のステップ配信は無料のコミュニケーションプランでも使え、友だち追加かオーディエンスを起点に、1〜30日の待ち時間で送れます。足りないのは、予約日や体験日を起点に送ることと、友だちごとにリッチメニューを変えることです
  • 月に何通送るか。拡張ツールで送ったメッセージも、LINE公式アカウントの通数に数えられます。ツールの料金とは別に、LINE公式アカウントの料金プランが要ります
  • 誰が設定と保守をするか。Lステップ・エルメ・プロラインフリーは画面で組むサービスです。L Harnessは自分でCloudflareに立てるソフトなので、更新や障害の対応も自分でやります
  • いつまで使う前提か。ツールを外すと、タグ・シナリオ・予約のデータはツールの側に残るか消えます。LINE公式アカウントの友だちそのものは残りますが、ツールで作った仕組みは持ち出せません

サンプル料理教室の場合、最初の答えは「体験レッスンの前日・当日リマインドを、予約日に合わせて自動で送りたい」「入会した人と、しなかった人でリッチメニューを変えたい」の2つでした。この2つが標準機能でできないことを確かめてから、ツールの比較に入ります。

比較表(2026年10月時点)

各社の公式サイトの料金・機能ページに書かれている内容だけで作りました。金額の税込・税別は各社の表記のままです。LINE公式アカウントの料金は、どのツールを使っても別にかかります。

項目標準機能のみLステップエルメ(L Message)プロラインフリーL Harness
月額0円・5,000円・15,000円(税別)0円・5,000円・21,780円・32,780円(税込)0円・10,780円・33,000円(税込)0円・9,680円・29,700円(税込)ソフトは0円。Cloudflare・ドメイン・保守は別
無料プランコミュニケーションプラン(月200通)フリー(月約200通・初回利用限定・1社1アカウント)フリー(月1,000通・チャット履歴180日)フリー(ステップ10個まで・期限なし)プランの区別なし
有料の試用なし有料プランは契約から1か月無料記載なし。契約期間の縛りなし有料プラン専用アカウントに試用期間ありなし
ステップ配信待ち1〜30日・1ルート10個・全体100個シナリオ配信は全プラン・最大99,999日後全プラン。条件分岐は有料のみプランでステップ数が10・50・無制限分単位の待ち・条件分岐
タグチャットタグ(手で付ける)最大10,000種類。フリーは10個まで、有料は無制限全プランタグ・属性で管理タグ・スコアリング
フォームリサーチ機能回答フォーム最大20問・全プランフリーは3つまで登録フォーム(アンケート)LIFFのフォーム
予約「LINEで予約」は予約サービスとの連携が条件イベント予約・カレンダー予約は全プランサロン・面談、レッスン、イベント予約スケジュール/イベント予約・Googleカレンダー連携Googleカレンダー連携の予約
リッチメニュー出し分け管理画面で設定できるのは全員共通のメニューと表示期間まで。ユーザー単位はMessaging APIのみセグメントリッチメニューはスタンダード以上友だちごとの切り替え・タブ。フリーは2つまでシナリオ別の切り替えユーザー別・タグ別の切り替え
分析管理画面の分析URLクリック測定はスタンダード以上、流入経路・クロス分析はプロ以上URL分析は全プラン、クロス分析・コンバージョンはフリー2つまでクリック分析・流入経路QRトラッキングリンク・CV計測
サポートヘルプセンターチャット(平日10:00〜17:00)・初期設定サポート・セミナーマニュアル・チャットセミナー動画・オンライン勉強会・初回相談無料公開ドキュメントとGitHub Issues
データの持ち出し分析のファイルをダウンロードCSVエクスポート・インポートは全プランCSV管理。フリーはエクスポートデータ1つまで絞り込んだ友だちをCSVで書き出し自分のD1にあり、wrangler d1 export でSQLに書き出せる

LINE公式アカウントの料金プランは、コミュニケーションプラン(月額0円・200通)、ライトプラン(月額5,000円・5,000通)、スタンダードプラン(月額15,000円・30,000通)の3つで、いずれも税別です。追加メッセージが送れるのはスタンダードプランだけで、プランによって使える機能に差はありません。

Lステップは、ツールの配信数がLINE公式アカウントの配信数を超えて送れないと公式に書いています。エルメやプロラインフリーの「配信数無制限」「送信通数上限なし」も、ツールの料金が増えないという意味です。LINE公式アカウントの200通・5,000通の枠はそのまま効きます。

LINE Official Account Managerの「利用と請求」→料金プランの画面。今月のメッセージ通数が見える状態
LINE Official Account Managerの「利用と請求」→料金プランの画面。今月のメッセージ通数が見える状態

拡張ツールが要る会社・要らない会社

数字は目安です。実際に運用していると、友だちの数よりも「送り分けの条件がいくつあるか」と「設定を触れる人がいるか」で決まることがほとんどです。

判断の軸要らない(標準機能で足りる)要る
友だち数数百人まで。全員に同じお知らせを送ることが多い数千人以上で、属性ごとに送る内容が違う
配信の起点友だち追加から数日おきに送れば済む予約日・体験日・購入日など、人ごとに違う日を起点に送りたい
送り分け年齢・性別・地域・チャットタグで足りる回答や行動で自動でタグを付け、配信やメニューを変えたい
リッチメニュー全員に同じメニューでよい会員と非会員、入会前と入会後でメニューを変えたい
予約既存の予約システムのLINE通知で足りる予約とLINEの配信を1つの画面でつなげたい
社内の手返信と配信の担当が1人いれば回るシナリオを組んで直す人が月に数時間は取れる
予算ツールに毎月払うほどの差が出ないLINE公式アカウントの料金に月1万円前後を足しても回収できる

右の列が2つ以上当てはまらないなら、まず標準機能で3か月回したほうが失敗が少ないです。拡張ツールは、組んだシナリオの数だけ保守の手間が増えます。予約日起点のリマインドだけが欲しいなら、ツールを入れずに予約システムのLINE通知やMessaging APIで済ませる手もあります。

選び方の手順

  1. 標準機能でやりたいことを1つずつ試し、できなかったことを書き出します。ステップ配信の待ち時間、オーディエンスの条件、リッチメニューの表示期間あたりで止まることが多いです
  2. 先月の送信通数を確かめます。管理画面の「分析」から「メッセージ通数」を開きます
  3. 拡張ツールで送る分を足した月の通数を見積もり、LINE公式アカウントの料金プランを決めます
  4. 比較表から、やりたいことが無料プランでできるツールを残します
  5. 社内に設定と保守をする人がいるかで、Lステップ・エルメ・プロラインフリーか、L Harnessかを分けます
  6. 残ったツールの無料プランか試用期間で、シナリオを1本だけ組んで2週間動かします
  7. 2週間の通数と、組むのにかかった時間を見て、有料に上げるか、別のツールにするかを決めます
LINE Official Account Managerの「分析」→「メッセージ通数」。月別の送信数のグラフ
LINE Official Account Managerの「分析」→「メッセージ通数」。月別の送信数のグラフ

手順6で「1本だけ」にするのは、乗り換えの手間を小さくするためです。シナリオを10本組んでから合わないと分かると、そのぶん作り直しになります。

サンプル料理教室ならどれを選ぶか

サンプル料理教室の友だちは約400人、月の配信は次のとおりです。

  • お知らせの一斉配信が月2回で、約800通
  • 体験レッスンの予約が月30件ほどで、前日・当日のリマインドが約60通
  • 体験後の入会案内のステップ配信が3通ずつで、約90通
  • チャットでの個別のやりとりが、多い月で100通前後

合わせて月1,000〜1,100通です。コミュニケーションプランの200通では足りないので、LINE公式アカウントはライトプラン(月額5,000円・税別)が前提になります。

判断の流れは次のとおりです。

  1. 最初の3か月は標準機能だけで回します。あいさつメッセージ、リッチメニュー、友だち追加起点のステップ配信、ショップカードで足ります
  2. 体験予約のリマインドを予約日に合わせて送りたくなった時点で、拡張ツールを検討します
  3. スタッフ6名にCloudflareやGitHubを触れる人はいません。L Harnessは外し、画面で組める3つから選びます
  4. Lステップのフリーは月約200通で、個別トークも数に入るため、この教室の通数では試しきれません。有料プランの1か月無料で試すことになります
  5. エルメのフリーは月1,000通で、レッスン予約(カレンダー1つ)とステップ配信が使えます。この教室の通数でぎりぎり試せます
  6. プロラインフリーのフリーはステップ10個までで、通数の上限はありません。体験後の入会案内を3通で組むなら収まります

サンプル料理教室では、エルメのフリーで「体験予約→前日・当日リマインド→入会案内」を1本組み、条件分岐やリッチメニューが3つ以上必要になったらスタンダード(月10,780円・税込)に上げる、と決めました。理由は、予約・リマインド・タグ・リッチメニューの出し分けが1つの管理画面にまとまっていて、契約期間の縛りがないためです。ただし、エルメは有料からフリーに戻せず、接続を解除するとデータが全部消えます。有料に上げるのは、フリーで1本動かして手応えを見てからにします。

予約の仕組みを凝りたい、セミナーや初期設定サポートを使いたいならLステップ、とにかく月額を抑えたいならプロラインフリーのフリーかプロ(月9,680円・税込)が候補に残ります。スタッフにCloudflareを触れる人が入るか、保守を頼める先ができたら、L Harnessを比べ直します。

無料プランの落とし穴

各社の公式ページに書いてある制限だけを並べます。

ツール公式に書かれている制限困る場面
Lステップ フリー月約200通。個別トークも送信数に含む。初回利用限定で1社1アカウントチャットで返信しているうちに枠がなくなる
Lステップ 全般一度連携したアカウントは解約後に再連携できない。利用中のLINE公式アカウントは変更できないお試しで入れて外すと、同じアカウントで二度と使えない
Lステップ 有料最低利用期間3か月(3回課金後から解約可)。ダウングレードはプロと大量送信プランの間のみ1か月の無料期間後に合わないと分かっても、3か月分はかかる
エルメ フリー月1,000通。チャット履歴180日。リッチメニュー2つ、フォーム3つ。条件分岐・スタッフ管理は使えない。ポップアップに「powered by L Message」の表示入会した人・しなかった人の分岐が組めない
エルメ 有料有料からフリーへの切り替えは不可。フリーに戻すには接続を解除し、その時点でデータはすべて消える「とりあえず有料で試す」をすると戻れない
プロラインフリー フリーステップ数10まで。友だち紹介(独自ASP)は月10人まで。LINEで登録済みの人の無料アカウントは1人1つまでシナリオを増やすとすぐに10を超える
プロラインフリー 規約第10条で、サービス上に広告が含まれる場合があると定めている案内ページに広告が入る可能性を許容する必要がある
L HarnessCloudflare D1の無料プランは、日次の読み書きの上限に達するとクエリがエラーになる。Workersの無料プランは1日10万リクエスト配信が多い日に途中で止まる

D1の無料枠は毎日00:00 UTC、日本時間の9時にリセットされます。L Harnessで配信が多い日は、朝9時より前に枠を使い切ると昼まで動かない、という形で出ます。本番で使うなら、Workers Paid(月額最低5ドル)への切り替えを最初から見込んでおくと安全です。

乗り換えのときに困ること

標準機能から拡張ツールへ、または拡張ツールから別のツールへ移るときにつまずく場所は決まっています。

前からいる友だちは自動では入らない

プロラインフリーのマニュアルは、これはどのツールでも同じだと書いています。ツールは、LINEからWebhookで届く「友だち追加」や「メッセージ」の知らせで友だちを覚えます。つなぐ前からいた友だちは、何か操作してくれるまでツールに出てきません。

認証済アカウントなら話が変わります。Messaging APIの「友だちのユーザーIDの一覧を取得する」は、認証済アカウントかプレミアムアカウントでしか使えません。プロラインフリーには「認証済みアカウントの友だちリストを自動登録」のボタンがあり、L Harnessにも既存の友だちを一度だけ取り込む機能があります。どちらもこのAPIを使うので、未認証のアカウントでは動きません。

未認証のアカウントでは、カードタイプメッセージにボタンを付けて「#移行」のような決まった文字を送ってもらい、ツール側のキーワード応答で拾う方法が、プロラインフリーのマニュアルで紹介されています。

LINE Official Account Managerでカードタイプメッセージを作り、ボタンのアクションに「テキスト」で「#移行」を入れた状態
LINE Official Account Managerでカードタイプメッセージを作り、ボタンのアクションに「テキスト」で「#移行」を入れた状態

認証済アカウントで、APIから取れる友だちの数を先に確かめるときは次のとおりです。ブロックした人、LINEアカウントを削除した人、プロフィール情報の取得に同意していない人は含まれないので、管理画面の友だち数より少なく出ます。

curl -s -X GET https://api.line.me/v2/bot/followers/ids \
  -H 'Authorization: Bearer YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN' \
  -d 'limit=1000' \
  -G

返ってきたJSONに next があれば、その値を start に入れて繰り返します。1回で取れるのは最大1,000件です。

タグ・友だち情報・シナリオはどこまで移るか

公式に書かれている範囲をまとめます。

移したいもの公式に書かれていること
Lステップのタグ・友だち情報CSVで出せる。項目はタグ、友だち情報、LINE登録名、本名、個別メモ、登録日時、購読中のシナリオなど。CSVのIDはLステップの管理番号で、LINEのIDではない
Lステップへの取り込み同じアカウントから出したCSVだけ取り込める。タグと友だち情報欄は先に作っておく
エルメへの取り込みCSV管理で、他のシステムにある顧客情報(電話番号・メールアドレス・生年月日など)をエルメ内の友だちに紐付けて移せる
プロラインフリーのアカウント入れ替えシナリオとコンテンツページはそのまま。友だちは認識させ直す
L Harnessデータは自分のCloudflare D1にある。SQLファイルに書き出せる

どのツールも、他社ツールのシナリオをそのまま読み込む仕組みは公式に案内していません。実際に乗り換えると、シナリオとメッセージは作り直し、友だちの情報はCSVで運ぶ、という分担になります。シナリオの本数が乗り換えの工数を決めるので、使っていないシナリオは乗り換え前に止めて数を減らしておきます。

LINEのユーザーIDはプロバイダーごとに発行されます。同じLINE公式アカウントのまま道具だけ替えるなら、ユーザーIDは変わりません。CSVにLINEのユーザーIDが入っていれば、それを鍵に新しいツールの友だちと突き合わせられます。Lステップの出力項目には入っていないので、本名や電話番号など別の鍵を使うことになります。

L Harnessのデータを手元に残すときは、Cloudflareのwranglerで書き出します。データベース名は自分の環境のものに置き換えます。

npx wrangler d1 export YOUR_DATABASE_NAME --remote --output=./line-harness-backup.sql

書き出し中は、そのデータベースへの他のリクエストが止まります。配信の少ない時間に実行します。

Webhookは1つのツールにしか向けられない

LINE Developersのドキュメントには、Webhook URLに設定できるエンドポイントは1つだけと書かれています。2つのツールを同時に1つのLINE公式アカウントにつなぐことはできず、後からつないだほうが前のツールのWebhook URLを上書きします。乗り換えの期間に両方を動かしたいなら、Lステップの「Webhook転送機能」(月額5,500円・税込のオプション)のような仕組みが要ります。

LINE DevelopersコンソールのMessaging API設定タブ。「Webhook URL」と「Webhookの利用」が見える状態
LINE DevelopersコンソールのMessaging API設定タブ。「Webhook URL」と「Webhookの利用」が見える状態

リッチメニューは「APIで設定したもの」が勝つ

拡張ツールのリッチメニューは、Messaging APIで設定されます。表示の優先順位は、APIで設定するユーザー単位のメニュー、APIで設定するデフォルトのメニュー、管理画面で設定するデフォルトのメニューの順です。ツールを入れると、管理画面で作ったメニューが出なくなるのはこのためです。

逆にツールを外すときも、メニューの後始末が要ります。エルメは解約の24時間後にエルメのリッチメニューを自動で非表示にします。プロラインフリーは解約の手順で、リッチメニューを「なし(LINE公式のリッチメニュー)」に戻すよう案内していて、戻さないとプロラインのメニューが表示されたままになります。管理画面で作ったメニューは管理画面でしか編集できないので、外す前に管理画面側のメニューを用意しておきます。

LINE Official Account Managerの「リッチメニュー」一覧。表示中のメニューと表示期間が見える状態
LINE Official Account Managerの「リッチメニュー」一覧。表示中のメニューと表示期間が見える状態

応用

拡張ツールを入れても、標準機能をすべて止める必要はありません。

  • ショップカードとクーポンは標準機能のまま使えます。サンプル料理教室では、来店の記録は標準のショップカード、予約と入会案内はツール、と分けています
  • 予約システムをすでに使っているなら、予約はそのまま残し、LINEの配信だけツールで組む手もあります。予約の二重管理になるので、予約の正はどちらか1つに決めます
  • 問い合わせの記録を残すなら、ツールのCSV出力を月に1回スプレッドシートやkintoneに取り込むのが一番手間がかかりません。毎回すぐに残したいなら、Messaging APIのWebhookでつなぐ方法になりますが、Webhookが1つしか向けられない制約に当たります
  • 送信通数の残りを毎朝確かめたいときは、Messaging APIで当月の利用状況が取れます。ツールを使っていても、LINE公式アカウント全体の数が返ります
curl -s -X GET https://api.line.me/v2/bot/message/quota/consumption \
  -H 'Authorization: Bearer YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN'

返ってくる totalUsage が当月に送った通数です。上限は https://api.line.me/v2/bot/message/quota で取れます。上限を超えて送ろうとすると、エラーが返ってメッセージは送られません。

Messaging APIの応答メッセージ(届いたメッセージへの返信)は通数に数えられず、プッシュ・マルチキャスト・ブロードキャスト・ナローキャストは数えられます。キーワードへの自動返信が多いアカウントは、応答メッセージで返す作りかどうかで月の通数が変わります。どの送り方を使っているかはツールごとに違うので、契約前に各社に確かめます。

L Harnessの管理画面の「友だち管理」。アイコン・表示名、ステータス、タグ/流入、登録日の列が並んでいる状態
L Harnessの管理画面の「友だち管理」。アイコン・表示名、ステータス、タグ/流入、登録日の列が並んでいる状態

できないことと、その代わり

できないこと代わりの手
LINE公式アカウントの通数の上限を超えて送る料金プランを上げる。追加メッセージが送れるのはスタンダードプランだけ
友だちを別のLINE公式アカウントへ移す新しいアカウントの友だち追加を案内し直す。ユーザーIDもプロバイダーが違えば別物になる
他社ツールのシナリオをそのまま取り込む乗り換え前にシナリオを減らし、残すものだけ作り直す
2つのツールを同時に同じアカウントへつなぐ1つに絞る。どうしても並べるならWebhookの転送機能を使う
未認証のアカウントで、既存の友だちを一括でツールに入れる認証済アカウントを申請する。待つ間はボタン付きのメッセージで反応をもらう
L Harnessで販売元のサポートを受ける公開ドキュメントとGitHub Issuesで調べる。保守を頼める先を決めておく
無料プランの条件がずっと同じである保証規約の変更・終了の条項を読んでおく。CSVでの書き出しを定期的にしておく

L Harnessの開発元は、ソフトの月額が0円であることと運用の手間がないことは別だと書き、3年間の総コストを「初期構築+保守工数+インフラ+LINE配信料金+外部AI費用」で見積もるよう案内しています。これはほかの3つのツールにもそのまま当てはまる見方です。月額の差より、シナリオを組んで直す人の時間のほうが大きくなります。

よく詰まるところ

症状原因直し方
ツールをつないだのに、前からいる友だちが一覧に出ないツールはWebhookで知らせが来た友だちしか覚えない認証済アカウントなら友だちリストの取り込みを使う。未認証ならボタン付きメッセージで反応をもらう
管理画面で作ったリッチメニューが出なくなったツールがAPIで設定したメニューのほうが優先されるツール側でメニューを設定する。管理画面のメニューはツールを外したときの予備にする
月の途中で配信が止まったLINE公式アカウントの通数の上限に達した分析の「メッセージ通数」で確かめ、プランを上げるか配信を減らす
友だち追加でメッセージが2通届く管理画面のあいさつメッセージとツールの友だち追加メッセージが両方動いているどちらか一方をオフにする
前のツールの動きが止まった新しいツールのWebhook URLで上書きされたWebhookは1つだけ。前のツールを使うなら転送機能を使う
Lステップのフリーがすぐ上限になる個別トークも送信数に含まれるチャットの返信が多い月は有料プランを前提にする
Lステップを外したあと、同じアカウントでまた使いたい一度連携したアカウントは解約後に再連携できない試す前に、外す可能性があるかを決めておく
エルメを有料からフリーに戻せない有料からフリーへの切り替えはできない接続を解除して再接続する。解除でデータはすべて消えるので先にCSVで書き出す
ツールを解約したのにメニューが残るプロラインフリーのリッチメニューを戻していない「なし(LINE公式のリッチメニュー)」に切り替える
CSVの取り込みがエラーになる1行目・2行目や1列目を編集した。MacのExcelで保存した書き出したままの列と行で値だけ直す。LステップはMacならNumbersでShift JISに書き出す
L Harnessが朝のうちに動かなくなるD1無料プランの日次の上限に達した日本時間9時のリセットを待つか、Workers Paidに切り替える
エルメを再契約したら一部の友だちがいない解約中に追加された友だちは自動で反映されない既存友だちの追加操作をする
LINE Official Account Managerの「設定」→「応答設定」。あいさつメッセージとWebhookのオン・オフが見える状態
LINE Official Account Managerの「設定」→「応答設定」。あいさつメッセージとWebhookのオン・オフが見える状態

次にやること

Lステップを詳しく見たいときは「Lステップとは:料金・できること、公式アカウントだけでできること」で、プランごとの機能の違いと、標準機能で代わりになる範囲を確かめます。

月額0円の選択肢を比べるなら「L Harnessとは:月額0円で使えるLINEの拡張ツール。Lステップとの違いと、かかる費用」へ進みます。自分で立てると決めたら「L Harnessの入れ方:Cloudflare・LINE Developersの準備から最初の配信まで」の手順で、最初の配信まで通せます。

拡張ツールを入れる前に、標準機能でどこまで組めるかを試したいときは「ステップ配信の作り方:友だち追加から自動で送るシナリオ」から始めます。

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