Power Automate Desktopの使い方:インストールから最初のフローまで

公開 書いた人 大林 諒

Power Automate(パワーオートメイト)のうち、Windowsのパソコンの画面操作を自動にするアプリが Power Automate for desktop(Power Automate Desktop)です。この記事では、事務のパソコンにインストールしてサインインし、フォルダーにあるファイルの一覧を Excel に書き出すフローを1本作って動かすところまでを、画面の順に書きます。読み終わると、コンソールとフロー デザイナーのどこに何があるかが分かり、自分で次のフローを作り始められます。例は、Microsoft 365 Business Standard を全員で使っている社員15名ほどの「サンプル工務店」で、作業するのは事務のWindowsパソコン1台です。Desktopで何ができるか、無料の範囲はどこまでかは「Power Automate Desktopとは:無料で使えるRPAとクラウドフローの違い」に分けて書いています。

この記事の内容
  1. 先に決めること
  2. 動かす前に確かめる環境
  3. インストールの手順
  4. 画面の見取り図
  5. 最初のフローを作る:請求書フォルダーの一覧をExcelに書き出す
  6. レコーダーで記録して作る方法
  7. フローの保存場所と共有
  8. 応用:サンプル工務店で次に作ったもの
  9. できないことと、その代わり
  10. よく詰まるところ
  11. 次にやること

先に決めること

インストールの前に、次の3つを決めます。後から変えるとフローを作り直すことになります。

1つ目はサインインするアカウントです。会社の仕事で使うなら、Microsoft 365 の職場または学校アカウント(サンプル工務店なら 事務B@sample-koumuten.example のような会社のアドレス)でサインインします。個人の Microsoft アカウントで作ったフローは個人の OneDrive に保存され、会社のアカウントに移せません。

2つ目はインストールの方法です。Microsoft Store 版は管理者権限が要らず、更新も自動です。インストーラ(MSI)版は管理者権限が要りますが、パソコンを Power Automate のクラウドに登録するランタイム アプリ(公式の説明では「マシン ランタイム アプリ」「コンピューターランタイム アプリ」の両方の表記があります)を一緒に入れられます。いずれクラウドフローから起動したい、無人で動かしたいパソコンなら MSI 版、まず手元で試すだけなら Store 版で始めます。2つは同じパソコンに同時に入れられず、切り替えるときはアンインストールが要ります。

3つ目は、フローが扱うファイルの置き場所です。Power Automate for desktop の Excel のアクションは、OneDrive や SharePoint と同期しているフォルダーにある Excel ファイルを開くと失敗することがあると、公式に書かれています。サンプル工務店では、Desktopが読み書きするファイルは C:\業務\ の下に置き、出来上がった表だけを後で SharePoint に上げる形にしました。

動かす前に確かめる環境

項目必要なもの(2026年10月時点の公式の要件)
OSWindows 10・Windows 11(Home・Pro・Enterprise)、Windows Server 2016〜2025。ARM プロセッサのパソコンは対象外
プロセッサ最小 2コア以上・1.00 GHz 以上。推奨 1.60 GHz 以上
メモリ最小 2 GB、推奨 4 GB
ストレージ最小 1 GB、推奨 2 GB
ブラウザMicrosoft Edge(バージョン80以降)・Google Chrome・Mozilla Firefox
ネットワークインターネット接続と TLS 1.2。社内のプロキシ経由なら必要な URL に出られること
アカウント職場または学校アカウントなら、テナントの既定の環境に Dataverse データベースがあること
権限MSI 版はパソコンの管理者権限。Store 版は標準のアカウントで可

Windows 11 は、一般提供(2021年10月)の当時の発表では Power Automate を標準で搭載するとされていました。いまのパソコンに入っているかは、スタートメニューで「Power Automate」と検索して確かめます。出てくれば、インストールは済んでいます。Windows の「設定」→「アプリ」の一覧に「Power Automate」とだけ出ていれば Store 版、「Power Automate for desktop」と出ていれば MSI 版です。

Home エディションでもフローを作って手元で動かせます。ただしクラウドフローからデスクトップフローを起動することはできないので、将来クラウドから動かすつもりのパソコンは Pro 以上にします。

インストールの手順

Microsoft Store から入れる場合

  1. スタートメニューから「Microsoft Store」を開く
  2. 検索欄に「Power Automate」と入力する
  3. 発行元が Microsoft の「Power Automate」を開き、「入手」または「ダウンロード」を選ぶ
  4. 終わったらスタートメニューから「Power Automate」を起動する

インストーラ(MSI)で入れる場合

  1. Microsoft Learn の「Power Automate のインストール」のページにある「Power Automate インストーラーをダウンロード」から、Setup.Microsoft.PowerAutomate.exe を保存する
  2. 保存したファイルを実行する(管理者権限を求められたら管理者のパスワードを入れる)
  3. 「デスクトップ用 Power Automate の設定」の画面で、入れる機能を選ぶ
  4. 「デスクトップ用 Power Automate」にチェックを入れる(フローを作って動かす本体)
  5. 将来クラウドから動かすなら「コンピューターランタイム アプリ」(マシン ランタイム アプリ)にもチェックを入れる
  6. 使用条件に同意するチェックボックスをオンにして「インストール」を選ぶ
  7. 完了画面に出るブラウザ拡張機能のリンクを開き、次の節の手順で拡張機能を入れる

インストーラは1つで、32ビットと64ビットのどちらのWindowsでも自動で合うファイルを入れます。バージョン2.69以降は .NET 10 のランタイムが要り、無ければインストーラがダウンロードして入れます。社内のファイアウォールでこのダウンロードが止められると「.NET ランタイムのインストールに失敗した」という趣旨のエラーが出るので、そのときは管理者に通信先を開けてもらいます。

インストーラの機能選択の画面。「デスクトップ用 Power Automate」と「コンピューターランタイム アプリ」のチェックボックス
インストーラの機能選択の画面。「デスクトップ用 Power Automate」と「コンピューターランタイム アプリ」のチェックボックス

ブラウザ拡張機能を入れる

Webの画面を操作するには、使うブラウザに Power Automate の拡張機能が要ります。サンプル工務店は Microsoft Edge で揃えています。

  1. インストール完了画面のリンク、またはフロー デザイナーの「ツール」メニューにあるブラウザー拡張機能の項目から、Microsoft Edge を選ぶ
  2. Edge のアドオンのページで「Microsoft Power Automate」を「インストール」する
  3. Edge の右上の拡張機能の一覧で、Microsoft Power Automate が有効になっているかを見る
  4. Edge の「設定」→「システム」で「Microsoft Edge が閉じられたときにバックグラウンド アプリを実行し続ける」をオフにする

4つ目は忘れがちです。オンのままだと、Edge を閉じたつもりでも裏で動き続け、フローの「新しい Microsoft Edge を起動する」がうまく動かないことがあります。Chrome でも同じ設定(「Google Chrome が終了してもバックグラウンド アプリの実行を続ける」)をオフにします。

Microsoft Edge の拡張機能の管理画面で、Microsoft Power Automate がオンになっているところ
Microsoft Edge の拡張機能の管理画面で、Microsoft Power Automate がオンになっているところ

サインインする

  1. スタートメニューから Power Automate を起動する
  2. サインインの画面で、会社のメールアドレス(職場または学校アカウント)を入力する
  3. Microsoft 365 のパスワードと、設定していれば多要素認証を通す
  4. コンソールが開けば完了

コンソールが開いたあとに Dataverse のデータベースを作るよう求められたら、テナントの既定の環境に Dataverse がまだありません。Microsoft 365 の管理者が Power Platform 管理センターで作成し、作成後は画面右下の通知領域のアイコンから Power Automate を終了して起動し直します。

画面の見取り図

Power Automate for desktop には、フローの一覧を扱う「コンソール」と、フローの中身を作る「フロー デザイナー」の2つの窓があります。

窓場所何をするところか
コンソール起動して最初に開く窓フローの一覧・新規作成・実行・停止・編集を始める
コンソールのタブ窓の中央「ホーム画面」「ご利用中のデスクトップ フロー」「共有されたデスクトップ フロー」「組み込み例」の4つ
コマンド バーコンソールの上部「新規フロー」、環境の切り替え、「設定」「ヘルプ」、検索
フロー デザイナーフローを開くと別窓で開くアクションを並べてフローを作る
アクション ペインデザイナーの左使えるアクションの一覧。検索してワークスペースへドラッグする
ワークスペースデザイナーの中央並べたアクションが上から順に表示される。「Main」とサブフローのタブに分かれる
変数ペインデザイナーの右入力・出力変数とフロー変数の一覧。実行中は今の値が出る
UI 要素・画像デザイナーの右のタブ記録やキャプチャで覚えた画面の部品と画像
ツール バーデザイナーの上部「保存」「実行」「停止」「次のアクションを実行」「レコーダー」

アクションは、アクション ペインからワークスペースにドラッグするか、ダブルクリックで足します。足すと設定のダイアログが開くので、値を入れて「保存」を選びます。設定はワークスペースのアクションをダブルクリックすればいつでも開き直せます。

変数は % で囲んで書きます。たとえば %Files% は「フォルダー内のファイルを取得」が作るファイルの一覧で、%Files.Count% と書けば件数が取れます。変数名は英字かアンダースコアで始め、大文字と小文字は区別されません。

フロー デザイナー全体。左のアクション ペイン、中央のワークスペース、右の変数ペインと UI 要素タブ
フロー デザイナー全体。左のアクション ペイン、中央のワークスペース、右の変数ペインと UI 要素タブ
コンソールの「新規フロー」ボタンと、「ご利用中のデスクトップ フロー」タブのフローの一覧
コンソールの「新規フロー」ボタンと、「ご利用中のデスクトップ フロー」タブのフローの一覧

最初のフローを作る:請求書フォルダーの一覧をExcelに書き出す

サンプル工務店では、協力会社から届いた請求書の PDF を、事務の経理担当が C:\業務\請求書\2026-10 のように月ごとのフォルダーに保存しています。月末に「今月どの会社から何通届いたか」を会計ソフトの入力と突き合わせるため、ファイル名の一覧を手で Excel に打っていました。これを自動にします。

できあがりは、ファイル名・サイズ・更新日時の3列が並んだ Excel ファイル C:\業務\請求書\一覧\請求書一覧_2026-10.xlsx です。

作るアクションの一覧

順番アクション主な設定
1フォルダー内のファイルを取得フォルダー C:\業務\請求書\2026-10、ファイル フィルター *.pdf、並べ替え「名前」
2Excel の起動「空のドキュメントを使用」、インスタンスを表示する オン
3Excel ワークシートに書き込む見出し ファイル名 を A列1行目へ
4Excel ワークシートに書き込む見出し サイズ(バイト) を B列1行目へ
5Excel ワークシートに書き込む見出し 更新日時 を C列1行目へ
6変数の設定変数名 Row、値 2
7For each反復処理を行う値 %Files%。1件ずつ取り出した値は現在の項目の変数(既定は CurrentItem)に入る
8Excel ワークシートに書き込む%CurrentItem.Name% を A列 %Row% 行目へ
9Excel ワークシートに書き込む%CurrentItem.Size% を B列 %Row% 行目へ
10Excel ワークシートに書き込む%CurrentItem.LastModified% を C列 %Row% 行目へ
11変数を大きくする変数名 %Row%、増加率 1
12EndFor each の終わり(7を置くと自動で入る)
13Excel を閉じる「名前を付けてドキュメントを保存する」、形式「Excel ブック (.xlsx)」

手順

  1. コンソールで「新規フロー」を選ぶ
  2. フロー名に 請求書フォルダーの一覧 と入力して「作成」を選ぶ。フロー デザイナーが別窓で開く
  3. アクション ペインの検索欄に「フォルダー内のファイルを取得」と入力し、ワークスペースへドラッグする
  4. 「フォルダー」に C:\業務\請求書\2026-10 を入力する。右のフォルダーのアイコンから選んでもよい
  5. 「ファイル フィルター」を * から *.pdf に変える。PDF 以外のファイルが混じっても拾わなくなる
  6. 「詳細」を開き、「並べ替え」を「名前」にして「保存」を選ぶ。生成される変数は %Files%
  7. アクション ペインで「Excel の起動」を探してドラッグし、「Excel の起動」を「空のドキュメントを使用」、「インスタンスを表示する」をオンのままにして「保存」を選ぶ。生成される変数は %ExcelInstance%
  8. 「Excel ワークシートに書き込む」をドラッグし、「書き込む値」に ファイル名、「書き込みモード」を「指定したセル上」、「列」に A、「行」に 1 を入れて「保存」を選ぶ
  9. 同じアクションをあと2つ足し、サイズ(バイト) を B列1行目、更新日時 を C列1行目に書く設定にする
  10. 「変数の設定」をドラッグする。変数名の欄(既定は NewVar)を Row に変え、「値」に 2 を入れて「保存」を選ぶ
  11. 「ループ」の中の「For each」をドラッグし、「反復処理を行う値」に %Files% を入れて「保存」を選ぶ。下に「End」が自動で入る
  12. For each と End の間に「Excel ワークシートに書き込む」を3つ入れ、それぞれ次の値と列を設定する。行はすべて %Row% にする
A列: %CurrentItem.Name%
B列: %CurrentItem.Size%
C列: %CurrentItem.LastModified%
  1. 3つの書き込みの下(End の上)に「変数を大きくする」を入れ、「変数名」に %Row%、「増加率」に 1 を入れて「保存」を選ぶ
  2. End の下に「Excel を閉じる」を入れ、「Excel を閉じる前」を「名前を付けてドキュメントを保存する」、「ドキュメント形式」を「Excel ブック (.xlsx)」、「ドキュメント パス」を C:\業務\請求書\一覧\請求書一覧_2026-10.xlsx にして「保存」を選ぶ
  3. ツール バーの「保存」を選ぶ

%CurrentItem% は For each が1件ずつ取り出したファイルで、.Name は拡張子つきのファイル名、.Size はバイト単位のサイズ、.LastModified は最後に更新された日時です。拡張子なしの名前が欲しければ .NameWithoutExtension を使います。

完成した「請求書フォルダーの一覧」フロー。ワークスペースに13個のアクションが並び、For each の中が字下げされているところ
完成した「請求書フォルダーの一覧」フロー。ワークスペースに13個のアクションが並び、For each の中が字下げされているところ

動かして確かめる

  1. ツール バーの「実行」を選ぶ。Excel が開いて1行ずつ書き込まれ、最後に保存されて閉じる
  2. 変数ペインで %Files% をダブルクリックし、取れたファイルの件数と中身を見る
  3. うまくいかないときは、怪しいアクションにブレークポイントを置き、もう一度「実行」する。そこで止まるので、「次のアクションを実行」で1つずつ進めながら変数ペインの値を見る
  4. 保存された 請求書一覧_2026-10.xlsx を開き、件数がフォルダーの PDF の数と合っているかを数える

動いたら、フロー デザイナーを閉じます。コンソールの一覧にフローが出ているので、次からは一覧のフローの実行ボタンを押せば動きます。

実行中のフロー デザイナー。変数ペインに Row と CurrentItem の値が表示されているところ
実行中のフロー デザイナー。変数ペインに Row と CurrentItem の値が表示されているところ

毎月使えるようにする

このままでは毎月フォルダー名とファイル名を書き換える必要があります。実際に運用していると、この書き換えを忘れて先月の一覧を作り直す事故が起きます。月を入力で受け取る形にしておきます。

  1. 変数ペインの「+」→「入力」を選ぶ
  2. 「変数名」を TargetMonth、「データ型」を「テキスト」、「既定値」を 2026-10、「外部名称」を 対象月 にして「保存」を選ぶ
  3. 「フォルダー内のファイルを取得」の「フォルダー」を C:\業務\請求書\%TargetMonth% に変える
  4. 「Excel を閉じる」の「ドキュメント パス」を C:\業務\請求書\一覧\請求書一覧_%TargetMonth%.xlsx に変える

コンソールから実行すると「対象月」を入れるダイアログが出るので、2026-11 のように入れて「OK」を押します。

レコーダーで記録して作る方法

アクションを1つずつ並べる代わりに、実際の操作をレコーダーで記録して下書きを作ることもできます。業者の発注サイト order.example のように、画面を順にクリックしていく作業に向いています。

  1. フロー デザイナーのツール バーで「レコーダー」を選ぶ
  2. レコーダーの窓の右にある「…」から「新しい Web ブラウザーを起動します」→「Microsoft Edge」を選ぶか、すでに開いている Edge で操作を始める
  3. 「レコード」を選び、ブラウザでいつもどおり操作する(order.example を開く、ログイン ID を入れる、「ログイン」を押す、品番で検索する)
  4. クリックした直後に「アクションを待つ」と出ている間は次の操作をしない
  5. 終わったら「完了」を選ぶ。記録した操作がアクションに変わってワークスペースに入り、使った部品は UI 要素ペインに入る

一時停止は「一時停止」、操作の意図を書き残すには「コメントを追加」を使います。ドロップダウンや日付の欄を操作すると専用の小窓が出るので、そこで値を選びます。日本語を入力する欄は、右クリックして「テキスト フィールドを入力する」を選び、出てきたダイアログに入力すると確実に記録されます。

レコーダーの窓。「レコード」「一時停止」「完了」ボタンと、記録された手順の一覧
レコーダーの窓。「レコード」「一時停止」「完了」ボタンと、記録された手順の一覧

記録したあと必ず直す所

公式のドキュメントにも、レコーダーはフローの骨組みを作るためのもので、ほとんどの記録は手直しが要ると書かれています。直すのは次の所です。

直す所記録したままの状態直し方
入力した値記録したときの品番・数量・日付がそのまま入っている変数や入力変数に置き換える
パスワード打ったパスワードがアクションの中に残る直書きをやめる。扱い方は「Power Automate Desktopでブラウザ操作:Webの画面への入力とデータの取得」で書く
余計なクリック迷って押した所や、窓を前に出すためのクリックまで記録される不要なアクションを削除する
条件とループ記録できない「If」や「For each」を手で足す
待ち時間記録したときの表示速度が前提になっている画面の読み込みを待つアクションを足す。「待機」で何秒と決め打ちしない
UI 要素の名前自動で付いた分かりにくい名前右クリック→「名前の変更」で「発注サイト_ログインボタン」のように変える
画像で記録した所解像度や色が変わるとずれるできるだけ UI 要素で取り直す

レコーダーは Windows のスタートメニューや通知領域の操作を記録できないことがあります。アプリの起動は「アプリケーションの実行」アクションで書き直します。

フローの保存場所と共有

職場または学校アカウントで作ったフローは、パソコンの中ではなく、テナントの既定の環境の Dataverse に保存されます。パソコンが壊れてもフローは消えません。別のパソコンに Power Automate for desktop を入れて同じアカウントでサインインすれば、コンソールに同じフローが出ます。

ブラウザで Power Automate(make.powerautomate.com)を開き、「マイ フロー」→「デスクトップ フロー」を選ぶと、Desktopで作ったフローの一覧も見られます。

共有は、無料の範囲ではできません(2026年10月時点)。Power Automate Premium のライセンスがあれば、Power Automate の Web 画面の「マイ フロー」→「デスクトップ フロー」でフローを選んで「共有」から、相手と権限を選べます。

権限できること
共同所有者編集・共有・削除まで全部
ユーザー手元での実行と、クラウドフローからの利用だけ。編集はできないが「名前を付けて保存」で自分用のコピーは作れる

複数の人が同じフローを編集すると、最後に保存した人の内容で前の変更が上書きされます。サンプル工務店では、フローの編集は事務Bだけと決め、ほかの人はユーザー権限にしています。

作った人が退職するときは、辞める前にフローの持ち主を移します。Premium で共有できるなら共同所有者を足しておくのが一番簡単です。無料の範囲で作ったフローは共有できないので、引き継ぐ人が同じ手順で作り直すか、管理者に相談します。

Power Automate の Web 画面の「マイ フロー」→「デスクトップ フロー」の一覧と「共有」ボタン
Power Automate の Web 画面の「マイ フロー」→「デスクトップ フロー」の一覧と「共有」ボタン

応用:サンプル工務店で次に作ったもの

最初のフローが動いたあと、サンプル工務店では次の順に広げました。

順番フロー使うアクション
1請求書フォルダーの一覧(この記事のフロー)フォルダー・Excel・For each
2現場日報の Excel を月次の集計表に転記Excel の読み取りと書き込み、データ テーブル
3発注リストの内容を order.example に入力ブラウザ自動化、UI 要素、レコーダー
4毎朝決まった時刻に 1〜3 を動かすクラウドフローから起動(Premium)

1本目でフォルダーと Excel、2本目でデータの受け渡し、3本目で画面操作と、扱う種類を1つずつ増やすと、つまずいたときに原因を絞りやすくなります。

できないことと、その代わり

できないこと代わりの手
Mac で作る・動かすWindows のパソコンを1台決める。Mac の人はフローを作らない
無料のまま決まった時刻に自動で動かす朝に人がコンソールからフローを実行する。自動にするなら Power Automate Premium を付けてクラウドフローから起動する
無料のままフローを共有する作った人の会社アカウントのまま運用し、手順を書き残す。共有が要るなら Premium
手元で2本を同時に動かすローカルのアテンド型は一度に1本だけ。順に並べる
動いている間に同じパソコンで作業する動かす時間を決めて触らない。並行させたいなら Desktop 専用のパソコンを置く
新しいバージョンで作ったフローを古いバージョンで開く全員のパソコンを最新に揃える

よく詰まるところ

症状原因直し方
インストーラがエラー1603で止まる管理者権限が無い、古いバージョンや Store 版が残っている「管理者として実行」で起動し直す。Store 版が入っていればアンインストールする。権限が無ければ Store 版にする
ブラウザの画面を記録しても Web の部品として取れない拡張機能が入っていない、または無効フロー デザイナーの「ツール」メニューにあるブラウザー拡張機能の項目から入れ、ブラウザ側で有効にする
「新しい Microsoft Edge を起動する」で止まる・別の窓に入力するEdge が裏で動き続けているEdge の「バックグラウンド アプリを実行し続ける」をオフにし、Edge を全部閉じてから動かす
サインインすると Dataverse のデータベースを作るよう求められる既定の環境に Dataverse が無い管理者が Power Platform 管理センターで作る。作ったあと通知領域から Power Automate を終了して起動し直す
サインインできない・組織を選ぶ画面で止まる個人の Microsoft アカウントでサインインしようとしている、または複数のテナントに属している会社のアドレスでサインインし直す。複数テナントなら右上の組織名から「組織の切り替え」
「Excel の起動」でファイルが見つからないと出るOneDrive・SharePoint と同期しているフォルダーのファイルを開いているC:\業務\ のような同期していないフォルダーにコピーして扱う
書き込んだ Excel に1行目しか入らない%Row% を増やす「変数を大きくする」が For each の外にある「変数を大きくする」を For each と End の間に移す
保存したはずの Excel が無い・上書きの確認で止まる「Excel を閉じる」の保存先フォルダーが無い、または同名のファイルが開いたまま保存先のフォルダーを先に作る。同名のファイルを閉じてから動かす
フォルダーのアクションで「アクセスが拒否された」Windows が保護しているフォルダーを読もうとしている業務ファイルは保護されていない C:\業務\ の下に置く
「このフローは、現在インストールされているものよりも新しいバージョンの Power Automate によって生成されました」と出る作ったパソコンより古いバージョンで開いた開く側を最新にする
「Excel の起動」アクションの設定ダイアログ。「空のドキュメントを使用」と「インスタンスを表示する」の欄
「Excel の起動」アクションの設定ダイアログ。「空のドキュメントを使用」と「インスタンスを表示する」の欄

次にやること

最初のフローが動いたら、次は扱うものを1種類ずつ増やします。Excel の転記と集計は「Power Automate DesktopでExcel操作:転記と集計を自動にする」、業者のサイトへの入力は「Power Automate Desktopでブラウザ操作:Webの画面への入力とデータの取得」に、サンプル工務店の例のまま書いています。

フローが長くなってきたら、条件分岐・繰り返し・止まったときの処理を「Power Automate Desktopの変数・条件・ループとエラー処理」で整えます。Desktopで何ができて何が有料なのかを確かめ直したいときは「Power Automate Desktopとは:無料で使えるRPAとクラウドフローの違い」に戻ってください。

あわせて読む