デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)|対象・補助額・申請の流れ
2026年度の「IT導入補助金」は、名前が変わって「デジタル化・AI導入補助金2026」になっています。正式名称は「中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金」で、中小機構(独立行政法人中小企業基盤整備機構)が公募し、事務局はTOPPAN株式会社が運営しています。これまでの流れを引き継いだ制度なので、検索で「IT導入補助金 2026」と探している方の知りたいことは、ほぼこの制度の話です。
この記事では、公式サイトで確認できた範囲で、対象になる会社、5つの枠の補助額と補助率、申請の流れ、締切までの動き方を整理します。Nexlyは、ツールを入れる前の業務整理と、入れたあとの設定・運用の定着を支援しているので、「採択されたあとにつまずく点」も含めて書きます。
この記事でわかること
- IT導入補助金が「デジタル化・AI導入補助金」に変わった経緯と、5つの枠の違い
- 通常枠の補助額・補助率と、補助金額の計算の仕方
- 申請の流れと、先に済ませておく手続き(GビズIDプライム・SECURITY ACTION)
- 6次締切(10月30日)と7次締切(12月1日)のどちらを狙うかの見極め方と、第7次以降の制度変更
- 採択後に補助金を受け取れなくなる落とし穴と、ほかの補助金との考え方の違い
目次 [閉じる]
- 1 IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に名前が変わった
- 2 対象になるのは誰か:業種ごとの中小企業の基準
- 3 5つの枠の補助額と補助率を比べる
- 4 通常枠の補助額を計算してみる
- 5 申請から補助金を受け取るまでの流れ
- 6 先に済ませる手続き:GビズIDプライムとSECURITY ACTION
- 7 2026年のスケジュールと、第7次以降の制度変更
- 8 賃上げの計画と、あとで返還を求められるケース
- 9 ITツールとIT導入支援事業者の選び方
- 10 申請するかどうかを決める判断基準
- 11 不採択や取り消しになりやすい点
- 12 ほかの補助金との使い分け:公式サイトで確認できるもの
- 13 補助金をもらったあとに、ツールを使われる状態にする
- 14 よくある質問
- 15 まとめ:公式サイトで枠と回次を確かめ、段取りから逆算する
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IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に名前が変わった
デジタル化・AI導入補助金の公式サイトのトップには「デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)」と書かれています。名前は変わりましたが、仕組みの骨格は同じです。事務局に事前審査されて公式サイトに登録されたITツールだけが対象で、申請は登録済みの「IT導入支援事業者」と一緒に作ります。自社だけで好きなソフトを選んで申請することはできません。
制度の目的は、公式サイトの制度概要ページによると、中小企業・小規模事業者の労働生産性を上げるために、業務効率化やDXにつながるITツールの導入費用の一部を補助することです。名称にAIが入ったことで、AIを使ったツールが対象に含まれるのかと聞かれることがありますが、対象になるかどうかはツール単位で決まります。事務局に登録されたツールかどうかを、公式サイトの「ITツール検索」で確認するのが確実です。
旧名称の「IT導入補助金」で検索すると、2025年以前の古い公募要領や解説も出てきます。年度で枠の名前や補助率が変わるため、古い記事の数字をそのまま使わないでください。この記事の数字は、2026年10月19日時点で公式サイトに載っていたものです。

対象になるのは誰か:業種ごとの中小企業の基準
補助対象者は「中小企業・小規模事業者等」です。公式サイトの「申請の対象となる方」では、業種ごとに資本金または従業員数のどちらか一方が基準以下であれば対象になります。
| 業種 | 資本金 | 従業員数 |
|---|---|---|
| 製造業(ゴム製品製造業を除く)・建設業・運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く) | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| ソフトウェア業・情報処理サービス業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 旅館業 | 5,000万円以下 | 200人以下 |
ここに載っていないゴム製品製造業やその他の業種、医療法人・社会福祉法人・学校法人などの区分は、公式サイトの対象者ページで確認してください。小規模事業者は、常時使用する従業員が、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)で5人以下、宿泊業・娯楽業で20人以下、製造業その他で20人以下の場合に該当します。小規模事業者だと、枠によって補助率が上がります。
実務では、「資本金か従業員数のどちらか」という判定が見落とされがちです。たとえばサービス業で、資本金が5,000万円を超えていても、従業員が100人以下なら対象になります。逆の場合も同じです。迷う場合は、IT導入支援事業者に最初の商談で聞くのが早いです。
5つの枠の補助額と補助率を比べる
2026年度は5つの枠があります。目的に合う枠が違うので、先に表で全体を見ておくと選びやすくなります。
| 枠 | 補助額 | 補助率 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 1プロセス以上:5万円以上150万円未満 4プロセス以上:150万円以上450万円以下 | 1/2以内(最低賃金に関する要件を満たす場合は2/3以内) | 業務プロセスを持つソフトウェア、クラウド利用料(最大2年分)、導入コンサル、設定、保守など |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | ソフトウェア:50万円以下と50万円超〜350万円以下の2段階 PC・タブレット等:10万円以下、レジ・券売機等:20万円以下 | ソフトウェア:50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円超の部分は2/3以内 ハードウェア:1/2以内 | 会計・受発注・決済のいずれかの機能を持つインボイス対応ソフト、関連するハードウェア |
| インボイス枠(電子取引類型) | 公式サイトの該当ページで確認 | 公式サイトの該当ページで確認 | 電子取引に対応するツール |
| セキュリティ対策推進枠 | 5万円〜150万円 | 小規模事業者:2/3以内、中小企業:1/2以内 | IPAが公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に載るサービスのうち、事務局に登録されたもの(最大2年分) |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠 | 基盤導入経費は1構成員あたり最大350万円のソフトウェアなど。グループ全体で3,000万円が上限 | ソフトウェア:50万円以下の部分3/4以内(小規模事業者4/5以内)、50万円超の部分2/3以内 | 商店街・商工会議所・事業協同組合などが複数の事業者をまとめて申請 |
自社で最初に検討するのは、ほとんどの場合、通常枠かインボイス枠です。複数者連携枠は、商工団体やまちづくり会社が取りまとめる形で、個社が単独で申請する枠ではありません。セキュリティ対策推進枠は、お助け隊サービスの単品でも交付申請できるのが特徴です。
インボイス枠のインボイス対応類型では、ハードウェアだけの申請はできません。PCやタブレット、レジを補助対象にするときも、使うソフトウェアとセットで申請します。電子取引類型の細かい数字は、この記事では触れず、公式サイトの該当ページを見てください。
ポイント
枠によって、補助率だけでなく「何を買ってよいか」が違います。通常枠は業務プロセスを持つソフト、インボイス枠は会計・受発注・決済の機能、セキュリティ枠はお助け隊サービスです。先に買いたいものを決めて、そのツールがどの枠に登録されているかを見る順番にすると、無駄な検討が減ります。
通常枠の補助額を計算してみる
いちばん使われやすい通常枠で、補助額がどう決まるかを見ます。公式サイトには、補助額が「1プロセス以上:5万円以上150万円未満」「4プロセス以上:150万円以上450万円以下」と書かれています。プロセスとは、顧客対応・販売支援、決済・債権債務・資金回収管理、供給・在庫・物流、会計・財務・経営、総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務、そして業種特化型の業務をいいます。ツールがいくつの業務プロセスに対応しているかで、上限が変わる仕組みです。
補助率は1/2以内です。令和6年10月から令和7年9月の間に3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上いることを示せた場合は、2/3以内になります。この最低賃金の要件は、第7次の公募回以降、令和8年度の地域別最低賃金の改定に合わせて変わると公式サイトのお知らせに出ています。具体的な基準は、使う回の公募要領で確かめてください。
補助対象になる費用は、ソフトウェア購入費とクラウド利用料(最大2年分)が必須で、機能拡張、データ連携ツール、セキュリティのオプションや、導入コンサルティング、導入設定、マニュアル作成、研修、保守サポートといった役務も含められます。つまり、ライセンス料だけでなく、入れるときの支援費用も補助の対象に入れられる設計です。
簡単な計算例を置きます。数字はすべて仮の例です。
- ソフトウェアの利用料(2年分)が80万円、導入設定と研修が20万円で、補助対象の合計が100万円
- 補助率が1/2なら、補助額は50万円、自己負担は50万円
- 2/3の要件を満たす場合は、補助額は約66万円、自己負担は約34万円
実際には、事務局が確認した金額に補助率をかけるので、見積もりの全額が対象になるとは限りません。見積もりを取る段階で、補助対象にならない費用が混ざっていないかをIT導入支援事業者に見てもらってください。

申請から補助金を受け取るまでの流れ
公式サイトの申請フローは、大きく9ステップです。中小企業側の動きを、順番に並べるとこうなります。
- 公式サイトと公募要領を読み、制度の内容をつかむ
- GビズIDプライムを取得し、SECURITY ACTIONを宣言する
- IT導入支援事業者と導入するITツールを選ぶ
- 交付申請を、IT導入支援事業者と一緒に作って提出する
- 交付決定の通知を受ける
- 交付決定後に、ITツールを発注・契約し、支払う
- 事業実績報告を出す
- 補助金額の確定を確認し、承認する
- 事業実施効果報告を出す
流れの中で、中小企業側にとっていちばん大きな分かれ目は、手順6にあります。公式サイトの「交付決定後に必要な手続き」には、交付決定前に発注・契約・支払いをすると補助金を受けられない、と書かれています。見積もりを取って導入する気になっていても、交付決定が出るまで契約書に判を押さないことが、最初の注意点です。

申請の入力は「申請マイページ」で分担する
交付申請は、IT導入支援事業者から申請マイページへの招待を受けて始めます。中小企業側は、代表者氏名などの基本情報の入力、書類の添付、最終確認と宣誓による提出を担当します。ITツールの情報と事業計画値の入力は、IT導入支援事業者が行います。
つまり、申請書を丸ごと代行業者に作ってもらう形ではなく、会社側の宣誓が入る形です。事業計画の数字は、あとで自社が達成を求められるものなので、内容を自分の言葉で説明できる状態にしてから宣誓してください。

先に済ませる手続き:GビズIDプライムとSECURITY ACTION
全ての枠で必要になる準備が2つあります。どちらも、申請の作業が始まる前に終わらせておかないと、そこで止まります。
1つ目はGビズIDプライムです。公式サイトによると、発行までおおむね2週間とされています。取得を後回しにすると、申請の作業そのものが始められません。2つ目はIPAのSECURITY ACTIONで、「一つ星」または「二つ星」を宣言します。こちらは発行までおおむね2〜3日です。宣言済みのアカウントIDを、交付申請の作成時に入力します。
締切が近いときに特に響くのは、GビズIDプライムです。6次締切は2026年10月30日(金)17:00で、今日(10月19日)から数えると11日しかありません。まだ取得していない会社は、2週間という目安だと6次には間に合いにくく、7次締切(12月1日)を狙う前提で準備したほうが無理がありません。すでに取得済みなら、IT導入支援事業者との商談とツールの選定を急げば、6次に間に合う可能性があります。ただし7次は制度変更後の回なので、次の節の内容も確認してください。
| 準備するもの | 公式サイトの所要期間の目安 | 使う場面 |
|---|---|---|
| GビズIDプライム | おおむね2週間 | 交付申請に必須 |
| SECURITY ACTION(一つ星または二つ星) | おおむね2〜3日 | 交付申請の作成時にアカウントIDを入力 |
| IT導入支援事業者の決定・ツールの選定 | 公式サイトに目安の記載なし | 商談を通じて事業計画をつくる |
2026年のスケジュールと、第7次以降の制度変更
公式サイトの事業スケジュールには、交付申請の受付が2026年3月30日(月)10:00から始まり、6次締切分の締切は2026年10月30日(金)17:00、その交付決定は2026年12月10日(木)予定、事業実施期間は交付決定から2027年5月31日(月)17:00まで、事業実績報告の期限も2027年5月31日(月)17:00(予定)と載っています。通常枠、インボイス枠の2類型、セキュリティ対策推進枠が同じ日程です。7次締切分は2026年12月1日(火)17:00と案内されています。公式の日程ページでは7次の日付の掲載が追いついていない時期があるので、申請する回の日付は事務局のページで確かめてください。
注意してほしいのは、締切の扱いです。公式ページには、締切時間を過ぎた場合はいかなる理由でも受付できないとあり、締切直前は申請システムが混雑するとも書かれています。当日の夕方に入力を始める進め方は避けてください。
また、2026年10月9日に「第7次公募回以降における制度変更のお知らせ」が出ています。内容は大きく2つで、通常枠については、令和8年度の地域別最低賃金の改定に合わせて、補助率が上がる要件が変わります。通常枠、インボイス枠の2類型、セキュリティ対策推進枠では、申請要件として、非常勤を含む全従業員の1人当たり給与支給総額を向上させる要件が加わり、加点項目の要件も変わります。具体的な基準額や割合は、お知らせ本文には書かれておらず、交付規程と公募要領で確認することになっています。公式サイトでは、各枠のページが「6次締切分」、公募要領の資料が「第7回公募」と、回の表記が混在しています。自分が出す回の締切と、適用される公募要領は、必ず事務局のページで確かめてください。6次(10月30日締切)は現行の要件、7次(12月1日締切)は上記の変更後の要件が適用されます。

賃上げの計画と、あとで返還を求められるケース
この補助金は、使い道を支援するだけでなく、賃上げの計画とセットになっています。公式サイトの申請前の手続きのページには、事業計画期間の3年間について、枠ごとの要件を満たす事業計画を作り、従業員に表明し、達成する必要があると書かれています。申請時に表明していない事実があとで分かった場合は、交付決定が取り消されます。
交付決定後のページでは、賃上げ目標の達成が必須の枠や類型で、次のどれかに当てはまると補助金の全部または一部の返還を求められるとあります。
- 賃上げ目標が未達成であると事務局が確認した場合
- 効果報告の前、または達成状況の判定前に辞退した場合
- 効果報告の期間内に報告がない、または完了しなかった場合
導入したITツールを解約したり利用を止めたりした場合も、辞退届が必要です。一部の解約でも辞退とみなされることがあります。補助金で入れたツールは、すぐ乗り換えられない前提で選んでください。
ここから分かるのは、補助率の大きさだけで枠やツールを選ぶと危ない、ということです。賃上げの見通し、ツールを使い続ける体制、効果報告まで付き合える担当者がいるかどうか。この3つを先に確認してから、申請するかどうかを決めたほうが安全です。
ITツールとIT導入支援事業者の選び方
補助金のためにツールを選ぶと、補助率に気を取られて業務に合わないものを入れてしまいます。選ぶ順番は逆で、業務の課題を先に決め、その課題を解く機能を持つツールが事務局に登録されているかを見ます。
Nexlyが相談を受けるときは、まず「どの業務の、どこに時間がかかっているか」を書き出してもらいます。この棚卸しの手順は、業務の棚卸しのやり方にまとめています。棚卸しをしないまま申請すると、導入後に「使う業務がなかった」という状況が起きがちです。全体の進め方は、中小企業のDXの進め方で整理しています。
IT導入支援事業者を選ぶときの観点は、次のとおりです。
- 自社の業種と、導入したい業務の実績があるか(公式サイトの「ITツール活用事例」も参考になる)
- 見積もりに、補助対象外の費用が混ざっていないか説明できるか
- 交付決定後の設定や研修、保守をどこまで見てくれるか
- 事業実績報告と効果報告の作業を、どこまで一緒にやってくれるか
複数の事業者から見積もりを取り、同じ条件で比べるのが基本です。ツール名で決めるのではなく、「入れたあとに誰が運用するか」から決めてください。入れたあとに使われなくなる原因は、DXが失敗する原因で扱っています。
申請するかどうかを決める判断基準
補助金が出るから申請する、という決め方は、あとで苦しくなりやすいです。見るのは補助額ではなく、自己負担額に見合う効果が出るかどうかです。先ほどの計算例なら、補助率1/2で自己負担が50万円です。この50万円で、月に何時間の作業が減るのか、その時間を何に回すのかを、先に数字で置いてみてください。
目安の手順は3つです。1つ目は、導入で減らしたい作業と、現在それにかかっている時間を書き出します。2つ目は、ツールの利用料と導入支援の費用を、補助を引いた自己負担額で出します。3つ目は、減る時間に社内の時給換算をかけ、自己負担額を何か月で取り戻せるかを見ます。補助金がなくても元が取れる計画なら、補助金は上乗せとして考えられます。補助金があって初めて成り立つ計画は、賃上げや効果報告の負担を考えると、見直したほうがよいことが多いです。
不採択や取り消しになりやすい点
採択率や不採択の理由について、公式サイトで確認できる数字はこの記事では扱いません。ここでは、公式サイトの手続きの説明から読み取れる、止まりやすい点を挙げます。
| 止まりやすい点 | 何が起きるか | 先にやっておくこと |
|---|---|---|
| GビズIDプライムの取得が遅れる | 申請の作成に入れない | 商談より先に取得を始める |
| 交付決定前に契約・支払いをする | 補助金を受けられない | 契約日を交付決定日以降に設定する |
| 申請時に表明していない事実がある | 交付決定が取り消される | 宣誓の前に、賃上げ計画と従業員への表明内容を確認する |
| ツールを途中で解約する | 辞退届が必要になる | 2年分の利用料で補助されるため、継続利用を前提にする |
| 効果報告が出ていない | 返還を求められることがある | 期限を社内の予定に入れ、担当者を決める |
| 締切当日に入力する | システム混雑で間に合わない | 締切の数日前に提出する |
どれも、補助金の目利きというより段取りの問題です。担当者を1人決め、日程表を社内に共有しておくだけで防げるものが大半です。

ほかの補助金との使い分け:公式サイトで確認できるもの
ツールの導入に使える補助金はこの制度だけではありません。ただ、公募の時期や名称がよく変わるので、この記事では公式サイトで目的を確認できたものに絞ります。
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業の省力化投資を支援する制度で、公式サイトには「カタログ注文型」と「一般型」の2種類があるとされています。補助上限は、カタログ注文型が最大1,500万円、一般型が最大1億円と書かれています。一般型の第8回は2026年10月16日(金)17:00に締め切られ、第9回は11月上旬に始まる予定と公式サイトに出ています。機械や設備、システム構築を含む投資が中心なので、ソフトの利用料が中心なら、デジタル化・AI導入補助金のほうが近いです。
ものづくり補助金は、公式サイトに「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」という名称で載っていますが、その23次締切分で公募は終わっており、新規の受付は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」で行うと書かれています。名前が変わりやすい制度なので、探すときは中小企業庁やミラサポplusの最新情報を確かめてください。
どれを使うか迷うときの目安は、買うものの性格です。業務で使うソフトやクラウドサービスの利用料が中心ならデジタル化・AI導入補助金、設備やシステムへの大きな投資なら省力化投資補助金、新しい事業への挑戦なら新事業進出系の補助金、という整理になります。複数の補助金を同じ経費に使えるかどうかは制度ごとに決まっているので、併用したい場合は、それぞれの事務局に確認してください。
補助金をもらったあとに、ツールを使われる状態にする
補助金の採択はゴールではなく、導入の入口です。入れたツールが現場で使われなければ、賃上げの計画も、効果報告に書く数字も、実態を伴いません。
現場でよく起きるのは、導入のときだけ盛り上がり、その後の運用の担当が決まっていない状態です。ツールを入れる前に、誰が入力し、誰が数字を見て、何を判断に使うのかを決めておく。これだけで、使われなくなるリスクは下がります。CRMの例は、kintoneでできることで書いています。AIツールを入れて業務を変えたい場合は、AIで業務効率化できる仕事が参考になります。
Nexlyが支援しているのは、ツールを入れる前の業務整理と、入れたあとの設定、データの流れの設計、運用の定着です。補助金を使うかどうかにかかわらず、「何を、どの順で、誰が運用するか」から相談を受けています。
よくある質問
Q. IT導入補助金は2026年もありますか。
名前が「デジタル化・AI導入補助金」に変わり、2026年度も公募されています。公式サイトには「デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)」と表示されています。
Q. 個人事業主でも申請できますか。
公式サイトでは、補助対象者は「中小企業・小規模事業者等」とされています。個人事業主の扱いを含む詳しい要件は、公募要領の申請者の項目で確認してください。
Q. 自分で選んだソフトを申請できますか。
できません。事務局の事前審査を受けて公式サイトに登録されたITツールだけが対象で、申請は登録されたIT導入支援事業者と共同で行います。気になるツールがあれば、そのツールを扱うIT導入支援事業者があるかを、ITツール検索で確認します。
Q. 契約や支払いはいつ行えばよいですか。
交付決定の通知を受けたあとです。公式サイトには、交付決定前に発注・契約・支払いをした場合は補助金を受けられないと書かれています。
Q. 締切は毎回同じですか。
いいえ。2026年10月時点では、6次締切が10月30日(金)17:00、7次締切が12月1日(火)17:00です。公式の事業スケジュールには、確定している募集回の日程だけが公表されるとあります。次の回の日程は、公式サイトの更新を見て確認してください。
まとめ:公式サイトで枠と回次を確かめ、段取りから逆算する
デジタル化・AI導入補助金2026は、IT導入補助金の後継として、事務局に登録されたITツールの導入費用を、IT導入支援事業者と一緒に申請する制度です。通常枠の補助率は1/2以内で、条件を満たすと2/3以内になります。ただし、第7次以降は制度変更があるため、使う回の公募要領を必ず確認してください。
- 通常枠の補助額は、1プロセス以上で5万円以上150万円未満、4プロセス以上で150万円以上450万円以下
- 先にGビズIDプライム(おおむね2週間)とSECURITY ACTIONを済ませる
- 締切は6次が2026年10月30日(金)17:00、7次が12月1日(火)17:00。交付決定前の契約・支払いは補助対象外
- 賃上げ計画と効果報告までが制度の一部。ツールの運用担当を先に決める
- 締切日・補助額・要件は変わるので、最新の公式サイトと公募要領で確認する
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この記事を書いた人
株式会社Nexly 代表 大林 諒。広告運用、kintone・SalesforceなどのCRM構築、業務の自動化とAI活用を中心に、マーケティングの設計から実行まで中小企業の支援をしています。自社でも転職エージェント「Re:WORK」を運営し、広告・SEO・CRMを日々回しています。
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