GTMの導入と初期設定:コンテナを作ってサイトに入れ、GA4タグを1つ置く

公開 更新 書いた人 大林 諒

Googleタグマネージャー(GTM)は、サイトに入れるタグをまとめて管理する道具です。最初にコンテナを作ってサイトに2つのコードを入れておけば、あとのタグはGTMの画面だけで足したり直したりできます。この記事では、GTMのアカウントとコンテナを作り、サイトにコードを入れ、Googleアナリティクス4(GA4)のタグを1つ置いて公開するところまでを、1つのサイトを例に通して書きます。読み終わると、GA4のページビューがGTM経由で届き、誰が公開できるかまで決まった状態になります。GA4のプロパティと測定IDはできている前提です。GTMが何をするものかは「GTM(Googleタグマネージャー)とは:タグを直接貼るのと何が違うか」に書いています。

例は全記事共通の「サンプル料理教室」です。スタッフ6名ほどの予約制の料理教室で、ホームページ sample-cooking.example はWordPressで外部の制作会社が作ったものです。テーマの直しは制作会社に頼み、GTMの中はこちらで触る、という分担で進めます。画面の名前は2026年10月時点のものです。

この記事の内容
  1. 先に決めること
  2. この記事で作るものの一覧
  3. 手順
  4. ワークスペースとユーザーの権限
  5. 応用
  6. できないことと、その代わり
  7. よく詰まるところ
  8. 次にやること

先に決めること

ここを決めずに作り始めると、あとで作り直しになったり、辞めた人の個人アカウントにコンテナが残ったりします。

誰のGoogleアカウントで作るか

GTMのアカウントを最初に作った人が、そのアカウントの「管理」権限を持ちます。担当者の個人のGmailで作ると、その人が辞めたときに権限の引き継ぎで困ります。サンプル料理教室では、GA4を作ったときと同じ、教室の管理用のGoogleアカウント(代表が持つもの)で作り、そこから担当者を招待します。制作会社や広告代理店のアカウントで作ってもらうのは避けます。契約が終わったときに、こちらで中身を動かせなくなるからです。

アカウントとコンテナをいくつ作るか

アカウントは会社に1つ、コンテナはサイトに1つが基本です。サンプル料理教室なら、アカウント「サンプル料理教室」の中にコンテナ「sample-cooking.example」を1つ作ります。外部の予約システム reserve.example は別の会社のサービスなので、こちらのコンテナのコードは入れられません。予約システム側の計測は「クロスドメイン計測:予約システムや決済ページへ移るサイト」で扱います。

GA4がいまサイトに直接入っていないか

GA4を先に入れたとき、測定IDのコード(gtag.js)をテーマに直接貼っていることがよくあります。その状態でGTMにもGA4のタグを置くと、同じページビューが2回送られます。GTMでGA4を入れるなら、直接入っているほうは最後に外します。どこに入っているかを先に確かめておくと、外すときに迷いません。確かめ方は手順7に書きます。

コードを誰が貼るか

GTMのコードはサイトのすべてのページのHTMLに入れる必要があります。WordPressならテーマかプラグインで入れます。サンプル料理教室では制作会社にテーマへ入れてもらいます。依頼するときに渡すもの(コンテナIDと2つのコード、入れる場所)は手順2にまとめました。

公開できる人を誰にするか

GTMは公開ボタンを押した瞬間に、すべてのページへ変更が出ます。間違ったタグを公開すると、計測が止まったりサイトの表示が崩れたりします。公開できる人は1〜2人に絞ります。サンプル料理教室では代表と計測の担当者の2人だけにします。詳しくは「ワークスペースとユーザーの権限」の節に書きます。

この記事で作るものの一覧

作るものサンプル料理教室での値どこで作るか
GTMアカウントアカウント名「サンプル料理教室」、国「日本」GTMの「アカウントを作成」
コンテナコンテナ名「sample-cooking.example」、ターゲット プラットフォーム「ウェブ」アカウント作成と同じ画面
コンテナIDGTM-XXXXXXXワークスペースの右上に出る
headのコード<head> のできるだけ上に入れる <script>制作会社がテーマに入れる
bodyのコード<body> の直後に入れる <noscript>制作会社がテーマに入れる
GA4のタグタグの種類「Google タグ」、タグ ID G-XXXXXXXXXXGTMの「タグ」→「新規」
トリガー「Initialization – All Pages」タグの「トリガー」欄
最初のバージョン「2026-10-28 GA4 Googleタグ追加」右上の「公開」→「バージョンの公開と作成」
ユーザー公開は2人、制作会社は読み取り「管理」→「ユーザー管理」

手順

手順1:アカウントとコンテナを作る

  1. tagmanager.google.com を開き、教室の管理用のGoogleアカウントでログインします。
  2. 左上の「アカウント」タブを開き、右上の「アカウントを作成」を押します。「新しいアカウントの追加」の画面が開き、「アカウントの設定」「コンテナの設定」「ターゲット プラットフォーム」が1つの画面に並びます。
  3. 「アカウントの設定」で、アカウント名に「サンプル料理教室」と入れ、国は「日本」を選びます。
  4. 「Google や他の人と匿名でデータを共有」は任意です。チェックしなくても使えます。
  5. 「コンテナの設定」で、コンテナ名に「sample-cooking.example」と入れます。サイトの最上位のURLにしておくと、あとでどのサイトのコンテナか迷いません。
  6. 「ターゲット プラットフォーム」は「ウェブ」を選びます。ほかの「iOS」「Android」「AMP」「Server」はこの教室では使いません。
  7. 「作成」を押し、利用規約に同意します。
「新しいアカウントの追加」の画面で、アカウント名・国・コンテナ名・ターゲット プラットフォーム「ウェブ」を入れたところ
「新しいアカウントの追加」の画面で、アカウント名・国・コンテナ名・ターゲット プラットフォーム「ウェブ」を入れたところ

作成が終わると、コードを貼る場所を示す「Google タグ マネージャーをインストール」の画面が出ます。閉じてしまっても、ワークスペースの右上に出ている GTM- で始まるコンテナIDを押せば、同じ画面がもう一度出ます。

同じアカウントに2つ目のサイトのコンテナを足すときは、「アカウント」タブでアカウント名の横のメニューから「コンテナを作成」を選びます。

手順2:2つのコードをサイトに入れる

GTMのコードは2つに分かれています。1つ目はJavaScriptの <script> で、ページの <head> のできるだけ上に入れます。2つ目は <noscript> で、<body> の開始タグの直後に入れます。どちらもサイトのすべてのページに入れます。

「Google タグ マネージャーをインストール」の画面で、headに入れるコードとbodyに入れるコードが上下に並んでいるところ
「Google タグ マネージャーをインストール」の画面で、headに入れるコードとbodyに入れるコードが上下に並んでいるところ

入れるコードの形は次のとおりです。実際には GTM-XXXXXXX の部分が自分のコンテナIDになったものを、画面からそのままコピーして使います。手で打ち直すと1文字違いが起きます。

<!-- Google Tag Manager -->
<script>(function(w,d,s,l,i){w[l]=w[l]||[];w[l].push({'gtm.start':
new Date().getTime(),event:'gtm.js'});var f=d.getElementsByTagName(s)[0],
j=d.createElement(s),dl=l!='dataLayer'?'&l='+l:'';j.async=true;j.src=
'https://www.googletagmanager.com/gtm.js?id='+i+dl;f.parentNode.insertBefore(j,f);
})(window,document,'script','dataLayer','GTM-XXXXXXX');</script>
<!-- End Google Tag Manager -->
<!-- Google Tag Manager (noscript) -->
<noscript><iframe src="https://www.googletagmanager.com/ns.html?id=GTM-XXXXXXX"
height="0" width="0" style="display:none;visibility:hidden"></iframe></noscript>
<!-- End Google Tag Manager (noscript) -->

サンプル料理教室では、制作会社に次のように頼みます。

  • コンテナIDは GTM-XXXXXXX です。
  • 添付のコードの1つ目を全ページの <head> のできるだけ上に、2つ目を <body> の開始タグの直後に入れてください。
  • テーマの更新で消えないよう、子テーマに入れてください。
  • 入れ終わったら日時を教えてください。こちらでプレビューを確かめます。

制作会社がテーマのfunctions.phpで入れる場合は、次のような形になります。wp_body_open はWordPress 5.2で追加された、<body> の開始タグの直後で動くフックです。古いテーマはこのフックを呼んでいないことがあるので、その場合はテーマのheader.phpの <body> 直後に直接書いてもらいます。

<?php
// 子テーマの functions.php に追記する例
add_action( 'wp_head', function () {
  ?>
<!-- Google Tag Manager -->
<script>(function(w,d,s,l,i){w[l]=w[l]||[];w[l].push({'gtm.start':
new Date().getTime(),event:'gtm.js'});var f=d.getElementsByTagName(s)[0],
j=d.createElement(s),dl=l!='dataLayer'?'&l='+l:'';j.async=true;j.src=
'https://www.googletagmanager.com/gtm.js?id='+i+dl;f.parentNode.insertBefore(j,f);
})(window,document,'script','dataLayer','GTM-XXXXXXX');</script>
<!-- End Google Tag Manager -->
  <?php
}, 1 );

add_action( 'wp_body_open', function () {
  ?>
<!-- Google Tag Manager (noscript) -->
<noscript><iframe src="https://www.googletagmanager.com/ns.html?id=GTM-XXXXXXX"
height="0" width="0" style="display:none;visibility:hidden"></iframe></noscript>
<!-- End Google Tag Manager (noscript) -->
  <?php
} );

wp_head の最後の 1 は、ほかのプラグインより先に出すための優先度です。WordPressのプラグインでGTMを入れる方法や、Shopify・STUDIOの場合は「WordPress・Shopify・STUDIOにGA4とGTMを入れる:サービスごとの入れ方」に分けて書いています。

入れ終わったら、「Google タグ マネージャーをインストール」の画面でサイトのURLを入れて「テスト」を押すと、コンテナが見つかるかを確かめられます。ブラウザでページのソースを開き、GTM-XXXXXXX を検索して、トップ以外のページ(ブログ記事や体験レッスン申込のサンクスページ /thanks/)にも入っているかも見ておきます。

手順3:GA4の測定IDを確かめる

GTMに入れるのはGA4の測定IDです。

  1. GA4の「管理」を開きます。
  2. 「データの収集と修正」の「データ ストリーム」を開きます。
  3. 「ウェブ」タブで sample-cooking.example のストリームを選びます。
  4. 「ストリームの詳細」の最初の行にある G- で始まるIDが測定IDです。右のコピーのボタンでコピーします。
GA4のウェブストリームの詳細で、測定IDの行とコピーのボタン
GA4のウェブストリームの詳細で、測定IDの行とコピーのボタン

手順4:GA4のタグを1つ置く

  1. GTMの「ワークスペース」タブで左の「タグ」を開き、「新規」を押します。
  2. 左上の「名前のないタグ」を押して、名前を「GA4 – Googleタグ」にします。
  3. 「タグの設定」を押し、タグの種類の一覧から「Google タグ」を選びます。一覧で見つからないときは、一覧の上の検索に「Google タグ」と入れます。選ぶと、タグの種類の欄に「Google タグ」と小さく「Google」と出ます。
  4. 「タグ ID」の欄に手順3でコピーした G-XXXXXXXXXX を貼ります。
  5. その下の「設定」「共有イベントの設定」「詳細設定」は、最初は何も触りません。空のままで、ページビューと拡張計測機能のイベントが送られます。
  6. 「トリガー」を押し、「Initialization – All Pages」(日本語表示では「初期化 – すべてのページ」)を選びます。
  7. 右上の「保存」を押します。
タグの編集画面で、タグの種類「Google タグ」、タグ ID、トリガー「Initialization - All Pages」が入ったところ
タグの編集画面で、タグの種類「Google タグ」、タグ ID、トリガー「Initialization – All Pages」が入ったところ

トリガーを「Initialization – All Pages」にするのは、初期化のトリガーが同意の初期化の次に早く動くからです。あとでクリックやフォーム送信のタグを足したとき、Googleタグがそれより先に読み込まれていれば、GA4への送り先や共通の設定が先に決まります。「All Pages」(ページビューのトリガー)でもページビューは届きますが、あとからイベントのタグを増やすことを考えて、最初から初期化のほうにしておきます。

GA4のヘルプでは、Googleタグはページに読み込まれると、GA4の共通の設定を宣言し、GA4のCookieを設定し、自動で集めるイベントと拡張計測機能のイベントを送る、と説明されています。ページビューのために別のタグを作る必要はありません。

タグの種類には、「Google タグ」とは別に「Google Analytics(Google アナリティクス)」もあります。2026年10月時点の画面では、選ぶと欄の名前が「Measurement ID」になり、読み込みが速いといった説明が出ます。ヘルプの英語版ではこちらが推奨です。この記事は日本語版のヘルプの手順に合わせて「Google タグ」で進めます。どちらでもGA4にデータは届き、測定IDとトリガーの入れ方も同じです。大事なのは、1つのサイトでGA4のタグをどちらか1つにすることです。

手順5:プレビューで確かめる

公開する前に、自分のブラウザだけでタグが動くかを見ます。

  1. 「ワークスペース」タブの右上の「プレビュー」を押します。新しいタブでTag Assistantが開きます。
  2. サイトのURL https://sample-cooking.example/ を入れます。
  3. 「接続」を押します。サイトが別のウィンドウで開き、右下に「接続済み」と出ます。
  4. Tag Assistantのタブに戻り、「続行」を押します。
  5. 左の一覧で「Initialization」を選び、「GA4 – Googleタグ」が発火したタグの欄(英語表示では Tags Fired。この語はヘルプにないので画面で確かめてください)に出ているかを見ます。
  6. サイトでレッスン紹介やブログに移り、ページを変えても毎回動いているかを見ます。
Tag Assistantのデバッグ画面で、「GA4 - Googleタグ」が配信済みの欄に出ているところ
Tag Assistantのデバッグ画面で、「GA4 – Googleタグ」が配信済みの欄に出ているところ

GA4の側でも、DebugViewでイベントが届いているかを見られます。プレビューの見方とDebugViewの使い方は「公開前の確認:GTMのプレビューとGA4のDebugView」で詳しく書きます。終わるときは、デバッグ画面の左上の「X」を押し、「デバッグを停止」を押します。

手順6:公開してバージョン名を付ける

  1. 「ワークスペース」タブの右上の「公開」を押します。
  2. 送信設定で「バージョンの公開と作成」を選びます。公開せずに保存だけしたいときは「バージョンの作成のみ」です。
  3. 「バージョン名」に「2026-10-28 GA4 Googleタグ追加」と入れます。
  4. 「バージョンの説明」に、何をなぜ変えたかを1〜2行で書きます。例は「GA4のGoogleタグをGTMから配信。テーマに直接入っていたgtag.jsは同日に制作会社が削除」。
  5. 画面の下に並ぶ変更の一覧で、前のバージョンから何が変わったかを確かめます。
  6. 右上の「公開」を押します。
右上の「公開」を押したあとの画面で、「バージョンの公開と作成」とバージョン名・説明を入れたところ
右上の「公開」を押したあとの画面で、「バージョンの公開と作成」とバージョン名・説明を入れたところ

バージョン名は、日付と変えた中身が一目で分かる形にそろえます。名前がないと、数字がおかしくなったバージョンを探すときに1つずつ開くことになります。実際に運用していると、名前のないバージョンが20個並んでいて、計測が止まった日の原因を追えないことがあります。公開とバージョンの運用は「公開前の確認:GTMのプレビューとGA4のDebugView」にも続きを書いています。

公開したら、GA4の「レポート」→「リアルタイム」を開き、自分のスマホでサイトを開いて1人増えるかを見ます。

手順7:直接入っていたGA4のタグを外す

GTMでGA4を入れたあと、テーマに直接入っていたgtag.jsが残っていると、同じページビューが2回送られます。GoogleのGA4の開発者向けドキュメントには、タグ マネージャーを使っているなら、gtag.jsでサイトに追加のコードを入れる必要はない、と書かれています。

直接入っているかは、次のどれかで分かります。

  • ブラウザでページのソースを開き、gtag/js?id=G- を検索する。出てきたら直接入っています。
  • Tag Assistantで接続したとき、GTMのコンテナとは別に同じ G-XXXXXXXXXX のタグが見つかる。
  • WordPressの管理画面で、GA4の測定IDを入れる欄があるプラグインやテーマ設定がないかを見る。

外す順番は、GTMのタグを公開してから、直接のタグを外す、です。逆にすると、直接のタグを外してからGTMを公開するまでの間、計測がまったく取れません。サンプル料理教室では、GTMを公開したらすぐにテーマのgtag.jsを外してもらいます。重なった時間の分だけ、その日のページビューが少し多く出ます。外した日時はバージョンの説明に書いておきます。

どこに入っていたか外し方
テーマのheader.phpやfunctions.php制作会社にgtag.jsの部分だけ消してもらう。GTMのコードは消さない
GA4を入れるプラグインプラグインの設定で測定IDを空にするか、GA4の出力を止める
テーマの設定画面の「アクセス解析」の欄欄の測定IDを消して保存する
ほかの人が作った別のGTMコンテナそのコンテナのGA4タグを止めるか、コンテナごと外す

外したあとは、もう一度ページのソースで gtag/js?id=G- が出てこないことと、プレビューでGA4のタグが1回だけ動くことを見ます。

ワークスペースとユーザーの権限

ワークスペース

ワークスペースは、公開前の変更を置いておく下書きの場所です。最初は「Default Workspace」が1つあります。無料のGTMでは、Default Workspaceを含めて同時に3つまで作れます。サンプル料理教室のように触る人が1〜2人なら、Default Workspace 1つで足ります。広告代理店にGoogle広告やMeta広告のタグを足してもらうときだけ、「広告タグ追加(代理店)」のような名前で別のワークスペースを作ってもらうと、こちらの作業と混ざりません。

ワークスペースは、公開すると追加で作ったものが削除され、Default Workspaceは作り直されます。作業途中で長く放っておいたワークスペースがあると、ほかのワークスペースで公開した変更との食い違いが出ます。使い終わったワークスペースは公開するか消して、3つの枠を空けておきます。

ユーザーと権限

権限は、アカウントにかかるものと、コンテナにかかるものの2段です。アカウントの権限は「管理」か「ユーザー」で、「管理」はコンテナを作ったり、ほかの人の権限を変えたりできます。コンテナの権限は「公開」「承認」「編集」「読み取り」の4つのチェックボックスで選びます。どれにもチェックを付けなければ、その人にはコンテナが見えません(アクセス権なし)。

コンテナの権限画面の説明サンプル料理教室で付ける人
公開コンテナのバージョンを公開できる代表と計測の担当者
承認コンテナのバージョンを作成できる。公開はできない使わない
編集ワークスペースの作成と、タグ・トリガー・変数の編集ができる。ユーザー権限は変えられない広告代理店
読み取りタグ・トリガー・変数を見るだけ制作会社
チェックなしコンテナが見えないほかのスタッフ

ユーザーを足す手順は次のとおりです。

  1. GTMの上の「管理」を開きます。
  2. コンテナの権限だけ渡すなら、「コンテナ」の列の「ユーザー管理」を開きます。アカウントごと渡すなら「アカウント」の列の「ユーザー管理」です。
  3. 右上の追加のアイコンから、「招待状の送信」の画面を開きます。
  4. 相手のGoogleアカウントのメールアドレスを入れます。
  5. 「コンテナの権限」でチェックを付け、右上の「招待する」を押します。
「招待状の送信」の画面で、メールアドレスとコンテナの権限「公開」「承認」「編集」「読み取り」のチェックボックスが並んでいるところ
「招待状の送信」の画面で、メールアドレスとコンテナの権限「公開」「承認」「編集」「読み取り」のチェックボックスが並んでいるところ

公開できる人を絞る理由は、公開した変更がその場で全ページに出るからです。広告代理店に「編集」を渡しておけば、代理店はワークスペースでタグを作り、プレビューまで確かめられます。公開はこちらで中身を見てから押します。「承認」という権限名から、誰かの承認がないと公開できない仕組みを想像しがちですが、承認の流れが使えるのは有料のタグ マネージャー 360だけです。無料版では、公開できる人を絞ることがそのまま承認の代わりになります。

もう1つ、アカウントの「管理」を持つ人は、「管理」→「アカウント設定」で「一部の操作で 2 段階ログイン認証を要求する」をオンにしておきます。オンにすると、カスタムHTMLタグやカスタムJavaScriptを作る・直すときと、ユーザーの設定を変えるときに、2段階認証が求められます。誰かのパスワードが漏れても、そのままサイトにスクリプトを入れられることを防げます。

辞めた人や契約が終わった会社は、同じ「ユーザー管理」から外します。権限の棚卸しは「GA4・GTMの権限:制作会社・広告代理店に渡すとき、辞めた人を外すとき」で扱います。

応用

データレイヤーを使うときはGTMのコードより上で宣言する

あとでフォームの送信内容やページの種類をGTMに渡したくなったら、データレイヤーを使います。そのときは、GTMのコードより上で次のように宣言します。dataLayer = [] と書くと、それより前に入っていた値が消えます。

<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
</script>
<!-- この下に Google Tag Manager のコード -->

dataLayer は大文字と小文字を区別します。datalayer.push() と書くと動きません。データレイヤーの使い方は「GTMのトリガーと変数:組み込み変数とデータレイヤーの使い分け」に書いています。

同意バナーを入れるならトリガーの順番を覚えておく

GTMのページを開いたときのトリガーには、早い順に「同意の初期化」「初期化」「ページビュー」「DOM Ready」「ウィンドウの読み込み」があります。同意バナー(Cookieの同意を取るツール)を入れるときは、そのタグを「同意の初期化 – すべてのページ」(英語表示では Consent Initialization – All Pages)に置き、GA4のGoogleタグはその後の「初期化 – すべてのページ」(Initialization – All Pages)に置きます。最初からGoogleタグを初期化のトリガーにしておくと、この順番を後から組み替えなくて済みます。日本の小さな会社にどこまで要るかは「同意モードとCookieの扱い:日本の小さな会社に何が必要か」で扱います。

前のバージョンに戻す

公開したあとに表示が崩れたら、まず戻します。「バージョン」を開き、戻したいバージョンの行の右の「⋮」メニューから「公開」を選ぶと、そのバージョンがすぐ公開されます。「最新バージョンに設定」は、ワークスペースの中身をそのバージョンに置き換えるだけで、公開はしません。原因を直してから公開し直すときに使います。

次に置くタグ

GA4のGoogleタグが動いたら、体験申込の完了、電話番号のボタン、LINEの友だち追加のボタンを数えるタグを足していきます。ボタンのクリックは「GTMでボタンのクリックを計測する:電話・LINE追加・資料請求」、フォームは「GTMでフォーム送信を計測する:サンクスページ型と送信イベント型」で書きます。

できないことと、その代わり

できないこと代わりの手
GTMのコードを入れていないページは計測できない外部の予約システムには入れられない。予約システム側の計測機能を使うか、「クロスドメイン計測:予約システムや決済ページへ移るサイト」の方法でつなぐ
GTMを入れただけでは何も計測されないコンテナは空で始まる。GA4のタグを置いて公開して、はじめてデータが届く
過去の分をあとから取り直せない二重計測や取りこぼしがあった期間は、その日付をメモしておき、比べるときに除く
無料版では承認の流れを組めない公開の権限を1〜2人に絞り、ほかの人には「編集」までを渡す
ワークスペースは無料版で同時に3つまで使い終わったワークスペースは公開するか消す
サイトのフォームや文言の不具合はGTMでは直らないサイト側の直しは制作会社に頼む。GTMのカスタムHTMLでページを書き換える使い方はしない

サイトの見た目やフォームの動きまでGTMで変えると、制作会社が直したときに食い違って壊れます。GTMは計測と広告のタグを入れる場所と決めておきます。

よく詰まるところ

症状原因直し方
プレビューでは動くのに、GA4のリアルタイムに出ない公開していない。保存しただけでは本番に出ない右上の「公開」→「バージョンの公開と作成」→「公開」まで押す
プレビューで「接続」してもつながらないサイトにGTMのコードが入っていない、または別のコンテナIDが入っているページのソースで GTM- を検索し、ワークスペース右上のIDと一致するかを見る
一部のページだけ数字が出ないブログやサンクスページなど、別のテンプレートにコードが入っていないトップ以外のページのソースも確かめ、制作会社に全テンプレートへの追加を頼む
ページビューがGTM導入の日から2倍近くになったテーマのgtag.jsが残っていて二重に送っている手順7のとおり直接のタグを外す
GA4に何も届かないタグ ID に別のプロパティの測定IDや、古いUAのID(UA-で始まる)を入れたGA4の「データ ストリーム」で測定IDをコピーし直して貼る
制作会社が入れたのに、ソースにコードが出ないキャッシュのプラグインやサーバーのキャッシュが古いHTMLを返しているキャッシュを消してもらい、ログアウトした状態のブラウザで見直す
headのコードがbodyに、bodyのコードがheadに入っている2つのコードを取り違えた1つ目の <script> をheadの上、2つ目の <noscript> をbodyの直後に入れ直してもらう
右上の「公開」を押しても公開まで進めない自分のコンテナの権限が「編集」か「承認」公開の権限を持つ人に公開してもらうか、権限を見直してもらう
プレビューでサイトの表示が崩れるURLに付くデバッグ用の文字列をサイトが受け付けないプレビューの開始画面で「URL にデバッグ シグナルを含める」のチェックを外して接続する
公開したら「ワークスペースが最新ではない」と出る別のワークスペースで先に公開されたワークスペースを更新し、食い違いを確かめてから公開する
プレビューで自分のアクセスが数字に入るプレビュー中もGA4にデータは届く社内のアクセスは「自分と社内のアクセスを除外する:IPアドレスの除外と内部トラフィック」の設定で除く
データレイヤーの値がGTMで読めないGTMのコードより下で dataLayer = [...] と書いて上書きしている`window.dataLayer = window.dataLayer[]; で宣言し、値は dataLayer.push()` で足す

次にやること

  • 公開前の確認:GTMのプレビューとGA4のDebugView
  • GTMでボタンのクリックを計測する:電話・LINE追加・資料請求
  • WordPress・Shopify・STUDIOにGA4とGTMを入れる:サービスごとの入れ方
  • GTM(Googleタグマネージャー)とは:タグを直接貼るのと何が違うか

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