計測が取れていないときの点検手順:タグ・トリガー・フィルタ・権限を順に見る

公開 更新 書いた人 大林 諒

Googleアナリティクス4(GA4)の数字が急に0になった、広告の管理画面では申込があるのにGA4に出ない、先月から電話タップだけ数えられていない。計測の不具合は誰も気づかないまま何週間も続きがちで、気づいたときにはどこが壊れたのか見当がつきません。この記事では、Googleタグマネージャー(GTM)とGA4を使っているサイトで、計測が取れていないときに上から順に見ていく7つの点検を書きます。読み終わると、サンプル料理教室のサイトで「体験申込が0件になった」ときに、30分ほどで壊れている段階を1つに絞り、自分で直すか制作会社に頼むかを決められるようになります。前提は、GA4のプロパティとGTMのコンテナがサイトに入っていて、体験申込完了・電話タップ・LINE追加をキーイベント(旧コンバージョン)にしていることです。

この記事の内容
  1. 先に決めること
  2. 点検の順番
  3. 手順
  4. 応用
  5. できないことと、その代わり
  6. よく詰まるところ
  7. 次にやること

先に決めること

何が取れていないのかを1つの文にする

「GA4がおかしい」のままでは点検の順番が決まりません。取れていないものを1つの文に直します。よく出てくるのは次の5つです。

  • サイト全体のアクセスが0、または急に半分以下になった
  • アクセスはあるが、体験申込の generate_lead だけが0
  • generate_lead はレポートの「イベント」には出るが、キーイベントの数が0
  • GA4ではキーイベントが数えられているが、Google広告のコンバージョンが0
  • 数はあるが、受付に届いた申込メールより明らかに少ない

どこから見始めるかは次の節の早見表で決まります。5つ目は壊れているのではなく数え方の違いのことが多く、「できないことと、その代わり」に書きます。

いつから取れていないかを日付で押さえる

GA4の「レポート」→「エンゲージメント」→「イベント」で期間を3か月に広げ、該当のイベントを開くと日別の推移が見えます。線が落ちた日が分かれば、その日の前後に何が変わったかを探せます。GTMは「バージョン」の一覧に公開した日時が残ります。サイト側の変更は、制作会社の作業報告やWordPressの更新履歴、テーマやプラグインの更新日を見ます。原因の多くはこの前後の変更です。

GA4の「レポート」→「エンゲージメント」→「イベント」で `generate_lead` を開き、日別の線が途中で0に落ちている状態
GA4の「レポート」→「エンゲージメント」→「イベント」で generate_lead を開き、日別の線が途中で0に落ちている状態

見るための権限が手元にあるか

点検の途中で権限が足りずに止まることがよくあります。先に揃えておきます。

見る場所必要な権限足りないときに困ること
サイトのソースなし(誰でも見られる)なし
GTMのタグ・トリガー・プレビューコンテナの「読み取り」以上(プレビューの操作は「編集」以上が確実)発火の理由が見られない
GTMの公開コンテナの「公開」直しても本番に出せない
GA4のリアルタイム・DebugView「閲覧者」以上届いたかが見られない
GA4のデータフィルタ・内部トラフィックの定義「編集者」以上で変更できる消えている原因を直せない
GA4のキーイベントのマーク既存イベントのマークは「編集者」以上マークを付け直せない

制作会社しか「公開」の権限を持っていない状態は、点検の前に直しておきます。権限の渡し方は「GA4・GTMの権限:制作会社・広告代理店に渡すとき、辞めた人を外すとき」で書いています。

点検の記録をどこに書くか

見えたことと直したことを日付と一緒に1か所に残します。サンプル料理教室では、データポータル(Looker Studio)の月次レポートの最後のページに「2026年10月3日〜10月17日 generate_lead 未計測(テーマ更新でGTMが外れたため)」のように書いています。欠けた期間をあとで説明するためです。

点検の順番

計測は、サイトにタグが入る→GTMが動く→トリガーが条件を満たしてタグが発火する→GA4にデータが届く→フィルタを通る→キーイベントとして数える→広告に渡す、の順に流れます。上流が壊れていると下流はすべて0になるので、上から順に見ます。

順見るところ確かめ方正常な状態
1タグがページに入っているかブラウザの「ページのソースを表示」で GTM-XXXXXXX を検索すべてのページの head と body に1回ずつある
2GTMが公開されているかGTMの「バージョン」と、ワークスペースの未公開の変更直した内容が最新の公開バージョンに入っている
3トリガーが発火するかGTMの「プレビュー」(Tag Assistant)操作に合わせて目的のタグが発火する
4GA4に届くかGA4の「リアルタイム」と「DebugView」イベント名とパラメータが届いている
5フィルタで消えていないかGA4の「データフィルタ」と内部トラフィックの定義有効なフィルタが社内だけを除いている
6キーイベントのマークが付いているかGA4の「管理」→「データの表示」→「イベント」該当イベントに星が付いている
7広告に渡っているかGA4のGoogle広告のリンクとGoogle広告のコンバージョンリンクが有効で、インポートしたアクションが記録されている

症状からどこを先に見るかの早見表です。

症状最初に見る順よくある原因
アクセスが全部01テーマの作り替えでGTMのコードが消えた
アクセスが半分になった1一部のテンプレート(ブログだけ等)からGTMが消えた
申込だけ03サンクスページのURLやフォームの仕組みが変わった
GTMを直したのに直らない2保存だけして公開していない
リアルタイムには出るが翌日のレポートで05内部トラフィックやデベロッパートラフィックのフィルタが本番の訪問まで除いている
イベントはあるがキーイベントが06イベント名を変えたのにマークを付け直していない
広告のコンバージョンだけ07リンクが外れた、インポートしたアクションが古いイベント名のまま

手順

1. タグがページに入っているかをソースで見る

GTMのコードがページに無ければ、ほかを見ても意味がありません。最初に、サイトの公開中のページでコードを探します。

  1. Chromeで sample-cooking.example のトップを開く。
  2. ページの何もないところで右クリックし、「ページのソースを表示」を選ぶ。Macは option+command+U、Windowsは Ctrl+U でも開く。
  3. 開いたタブで Ctrl+F(Macは command+F)を押し、GTM- で検索する。
  4. 2か所見つかることを見る。1つ目は head の中の <script> のコード、2つ目は body の開始タグの直後の <noscript> のコード。
  5. 見つかった GTM-XXXXXXX が、ふだん触っているGTMのコンテナIDと同じかを見る。GTMの画面の右上に出ているIDと1文字ずつ比べる。
  6. 続けて G- で検索し、GTMとは別にGA4のGoogleタグ(gtag.js)が直接貼られていないかを見る。
  7. レッスン紹介・料金・体験申込・/thanks/・ブログの記事・アクセスの各ページで、3〜6を繰り返す。
「ページのソースを表示」で `GTM-` を検索し、head の中の `<script>` のコードがハイライトされている状態
「ページのソースを表示」で GTM- を検索し、head の中の <script> のコードがハイライトされている状態

公式の案内では、1つ目のコードは head のできるだけ上、2つ目は body の開始タグの直後に置きます。ソースの中では <!-- Google Tag Manager --> という目印のコメントの下に、GTM-XXXXXXX を含むコードが見えます。

ここで見つかる問題は4種類です。

見えたこと意味次にやること
どのページにも GTM- が無いコードが消えた制作会社にコードの再設置を頼む(後の依頼文の例を使う)
ブログだけ、またはサンクスページだけ無いテンプレートごとにコードを入れていて、一部から消えた無いページの種類を全部書き出して制作会社に渡す
GTM- のIDが触っているコンテナと違う別のコンテナ(制作会社のテスト用など)が入っているどちらが本物かを決め、片方に揃える
GTM- とは別に G-XXXXXXXXXX の gtag.js があるGA4へ二重に送っている可能性GA4の「リアルタイム」で page_view が1回の表示で2回数えられていないか確かめる

プラグインがあとからJavaScriptでコードを差し込む作りだと、ソースには出ないことがあります。その場合は3番のプレビューでコンテナがつながるかで判断します。キャッシュ用のプラグインがあるサイトでは古いHTMLが配られていることもあるので、シークレットウィンドウで開き直してから見ます。

2. GTMが公開されているかを見る

GTMでは、タグやトリガーを保存しただけでは本番のサイトに出ません。ワークスペース右上の「公開」から公開して初めて反映されます。公開し忘れと、別のワークスペースに残ったままが2番目に多い原因です。

  1. GTMで sample-cooking.example のコンテナを開く。
  2. 上のタブで「バージョン」を開き、いちばん上の公開中のバージョンの日時と名前を見る。
  3. 落ちた日の前後に公開されたバージョンがあれば、その「変更内容」を開き、どのタグ・トリガーが変わったかを見る。
  4. 上のタブを「ワークスペース」に戻し、右上の「ワークスペースでの変更数」に件数が残っていないかを見る。
  5. ワークスペースの一覧を開き、ふだん使うもの以外のワークスペースが残っていないかを見る。
GTMの「バージョン」タブで、公開中のバージョンに印が付き、公開日時が並んでいる一覧
GTMの「バージョン」タブで、公開中のバージョンに印が付き、公開日時が並んでいる一覧

公開の操作は、ワークスペース右上の「公開」→ダイアログで「バージョンの公開と作成」→バージョン名と説明を入力→「公開」です。公開できるのはコンテナの「公開」の権限を持つ人だけで、「編集」の人は保存までしかできません。「承認」の人もバージョンの作成までです。

落ちた日の公開バージョンが原因なら、直すより先に1つ前の動いていたバージョンへ戻します。「バージョン」で動いていたバージョンを選び、「アクション」から「公開」を選ぶと、そのバージョンが公開されます。原因はそのあとで調べます。

3. トリガーが発火するかをプレビューで見る

コードが入っていて公開もされているのに数えられないなら、タグが発火していないか、発火しても中身が違います。GTMの「プレビュー」で Tag Assistant を開き、実際に操作しながら見ます。

  1. GTMのワークスペース右上の「プレビュー」を押す。Tag Assistant が新しいタブで開く。
  2. URLの欄に https://sample-cooking.example/ を入れ、「接続」を押す。サイトが別のウィンドウで開き、右下に接続済みの表示が出る。
  3. Tag Assistant のタブに戻り、「続行」を押す。
  4. サイトのウィンドウで、取れていない操作を実際にする。体験申込なら、お名前に「テスト」と入れてフォームを送り、/thanks/ まで進む。
  5. Tag Assistant の左の列で、/thanks/ のページのイベントを上から順に選ぶ。
  6. 右の欄で「GA4 – 体験申込完了」が発火したタグの側にあるかを見る。
  7. 発火しなかった側にあれば、そのタグを開き、配信トリガーの条件のうち満たさなかったものを探す。
Tag Assistant の左の列に /thanks/ のイベントが並び、右の欄で「GA4 - 体験申込完了」が発火しなかった側に出ている状態
Tag Assistant の左の列に /thanks/ のイベントが並び、右の欄で「GA4 – 体験申込完了」が発火しなかった側に出ている状態
発火しなかったタグを開き、配信トリガーの条件「Page Path 等しい /thanks/」が満たされていない印と、実際の Page Path の値が見えている状態
発火しなかったタグを開き、配信トリガーの条件「Page Path 等しい /thanks/」が満たされていない印と、実際の Page Path の値が見えている状態

接続できない、つまりサイトのウィンドウの右下に接続済みが出ないときは、1番の点検に戻ります。ページにGTMのコードが無いか、別のコンテナIDが入っています。ページが崩れて接続できない場合は、Tag Assistant の接続画面で「URL にデバッグ シグナルを含める」のチェックを外してもう一度つなぎます。

発火しない原因の多くは、トリガーの条件とサイトの実際の値のずれです。サンプル料理教室で起きたものを並べます。

見えたこと原因直し方
/thanks/ で体験申込のタグが発火しない。Page Path は /thanks制作会社が末尾のスラッシュを外す設定にした条件を「先頭が一致」で /thanks にする
サンクスページに移らないフォームのプラグインを変え、送信後に同じページでメッセージを出す形になったフォーム送信イベント型に作り直す
電話ボタンで tel_click が発火しない。Click URL が空ボタンが画像になり、リンクの外側をクリックしているトリガーの種類を「クリック – リンクのみ」にする

トリガーと変数の作りそのものは「GTMのトリガーと変数:組み込み変数とデータレイヤーの使い分け」で、プレビューの読み方の細部は「公開前の確認:GTMのプレビューとGA4のDebugView」で書いています。

4. GA4に届いているかを見る

タグが発火していても、GA4に届いていなければ数えられません。届いたかは2つの画面で見ます。DebugViewはプレビュー中の自分の端末だけを細かく見る画面、リアルタイムは公開後の普通の訪問も含めて見る画面です。

DebugViewの見方です。

  1. 3番のプレビューをつないだまま、GA4で「管理」→「データの表示」→「DebugView」を開く。
  2. 左上の「デバッグに使用するデバイス」で、自分の端末を選ぶ。
  3. サイトのウィンドウで体験申込を送る。
  4. 中央の列に generate_lead が出るのを待ち、クリックしてパラメータを開く。
  5. イベント名のつづりと大文字小文字、パラメータの値が、キーイベントにしたものと同じかを見る。
GA4の「DebugView」で中央の列に `generate_lead` が出て、クリックしてパラメータを開いた状態
GA4の「DebugView」で中央の列に generate_lead が出て、クリックしてパラメータを開いた状態

リアルタイムの見方です。

  1. GA4の左のメニューで「レポート」→「リアルタイム」を開く。
  2. 「イベント名ごとのイベント発生数」のカードで generate_lead を探す。
  3. 同じ画面の「イベント名ごとのキーイベント数」のカードにも出ているかを見る。
  4. プレビューを閉じ、スマホの回線(教室のWi-Fiではない回線)から同じ操作をして、もう一度1〜3を見る。
GA4の「リアルタイム」の「イベント名ごとのイベント発生数」カードに `generate_lead` が出ている状態
GA4の「リアルタイム」の「イベント名ごとのイベント発生数」カードに generate_lead が出ている状態

4は飛ばせません。DebugViewに出るのはデバッグモードの端末だけで、本番の訪問で届いているかは別に見ます。逆に、同意のバナーでアナリティクスのCookieを拒否した状態ではDebugViewにイベントが出ません。一度拒否したまま忘れていると、壊れて見えます。

届け先も見ます。「管理」→「データの収集と修正」→「データストリーム」でウェブのストリームを開き、測定IDがGTMのGoogleタグに入っているIDと同じかを比べます。リニューアルで制作会社の検証用の測定IDが入ったまま公開された例は珍しくありません。

標準のレポートは、リアルタイムより遅れて反映されます。公式ヘルプでは標準プロパティの日次データの処理時間を12時間としています(2026年10月時点)。今日直したものは、翌日の昼すぎに標準のレポートで見るのが確実です。

5. フィルタで消えていないかを見る

リアルタイムでは見えたのに翌日の標準のレポートで消えている、プレビュー中だけ見えて本番の訪問がまったく残らない、というときはデータフィルタを疑います。データフィルタで除いたデータは、GA4でもBigQueryでも使えなくなり、あとから戻せません。

  1. GA4で「管理」→「データの収集と修正」→「データフィルタ」を開く。
  2. 一覧の「現在の状態」の列が「有効」のフィルタを全部書き出す。
  3. 「内部トラフィック」のフィルタがあれば、データストリームの「タグ設定を行う」から「内部トラフィックの定義」を開き、登録したIPアドレスが教室と代表の自宅だけかを見る。
  4. 「デベロッパー トラフィック」のフィルタがあれば、GTMのGoogleタグの設定に debug_mode が全ページに付いていないかを見る。
  5. 「ウェブホスト名のトラフィック」のフィルタがあれば、本番のドメイン sample-cooking.example が含める側に入っているかを見る。
GA4の「データフィルタ」の一覧で、「現在の状態」の列に「有効」「テスト」が並んでいる状態
GA4の「データフィルタ」の一覧で、「現在の状態」の列に「有効」「テスト」が並んでいる状態

事故はどれも「除く範囲が広すぎた」です。

フィルタ広すぎた設定起きたこと
内部トラフィックIPv6で通信会社の大きな範囲(/32 など)を登録した同じ通信会社の一般の訪問まで除かれ、アクセスが半分になった
デベロッパー トラフィックGTMのGoogleタグに debug_mode を true で入れたまま公開したすべての訪問がデバッグ扱いになり、全部除かれた
ウェブホスト名のトラフィックテスト環境のドメインだけを含める設定にした本番の訪問が全部除かれた

debug_mode は値を false にしても無効になりません。公式ヘルプでも、無効にするにはパラメータそのものを削除するよう書かれています。不安なフィルタは、いったん「現在の状態」を「テスト」に戻すと除外が止まります。テストの状態ではデータは除かれず、「テストデータのフィルタ名」というディメンションで印だけが付くので、除かれる対象を探索で確かめてから有効に戻せます。反映まで24〜36時間かかることがあります。内部トラフィックの設定の詳細は「自分と社内のアクセスを除外する:IPアドレスの除外と内部トラフィック」で書いています。

6. キーイベントのマークを見る

イベントは届いているのにキーイベントの数が0なら、マークが付いていないか、マークを付けたイベント名と届いているイベント名が違います。

  1. GA4で「管理」→「データの表示」→「イベント」を開く。
  2. 開いた直後の「キーイベント」タブに generate_lead があり、星が塗られているかを見る。マークの付いた名前も全部書き出す。
  3. 無ければ「最近のイベント」タブで generate_lead を探し、イベント名の横のスターを押す。
  4. 4番のDebugViewで見たイベント名と、1文字ずつ比べる。
GA4の「管理」→「データの表示」→「イベント」で、`generate_lead` の行の星のアイコンが塗られている状態
GA4の「管理」→「データの表示」→「イベント」で、generate_lead の行の星のアイコンが塗られている状態

よくあるのは、GTMのタグでイベント名を generate_lead から Generate_Lead や trial_complete に変えたのに、キーイベントのマークが古い名前のまま残っているケースです。イベント名は大文字と小文字を区別するので、似ていても別のイベントです。マークを付けた時点より前のデータにはさかのぼって付かず、標準のレポートに出るまで最大24時間かかります。キーイベントは標準プロパティで30個までです。

7. 広告に渡っているかを見る

GA4ではキーイベントが数えられているのにGoogle広告のコンバージョンが0なら、GA4とGoogle広告のつなぎ目を見ます。

  1. GA4で「管理」→「サービス間のリンク設定」→「Google 広告のリンク」を開き、教室のGoogle広告のアカウントがリンク済みで並んでいるかを見る。
  2. Google広告で「目標」→「コンバージョン」→「概要」を開き、GA4からインポートした体験申込のアクションを探す。
  3. そのアクションの元になっているGA4のイベント名が、今届いている generate_lead と同じかを見る。
  4. アクションの状態と、入札の最適化に使うアクションか、使わない「サブ」のアクションかを見る。入札に使うのは、サブではないほう。
  5. Google広告のアカウント設定で、自動タグ設定がオンになっているかを見る。
GA4の「管理」→「サービス間のリンク設定」→「Google 広告のリンク」で、リンク済みのアカウントが並んでいる状態
GA4の「管理」→「サービス間のリンク設定」→「Google 広告のリンク」で、リンク済みのアカウントが並んでいる状態
Google広告の「目標」→「コンバージョン」→「概要」で、GA4からインポートした体験申込のアクションと状態の列が見えている状態
Google広告の「目標」→「コンバージョン」→「概要」で、GA4からインポートした体験申込のアクションと状態の列が見えている状態

GA4とGoogle広告は数え方と日付の付け方が違うので、数がぴったり合わないのは故障ではありません。見るのは「片方だけ0になった」「ある日から片方だけ落ちた」です。数え方の違いとつなぎ方は「GA4とGoogle広告を連携する:問い合わせを広告のコンバージョンにする」で書いています。

応用

サイトのリニューアル・テーマ変更で計測が抜ける

実際に運用していると、計測が止まるいちばん大きなきっかけはサイトの作り替えです。本番の環境で起きた例を並べます。どれも社内の誰も気づかず、数か月たってから見つかりました。

ある教室のサイトでは、制作会社がテーマを作り替えたときに、旧テーマの header.php に直接書いていたGTMのコードが新しいテーマに移されませんでした。GA4は0になりましたが、Google広告のタグは別の経路で入っていて動き続けたので、半年間だれも気づきませんでした。見つかったのは、代表が年度の数字をまとめようとして、半年分の月次レポートが空だったときです。

別のサイトでは、リニューアルでサンクスページのURLが /thanks/ から /contact/complete/ に変わり、申込のトリガーだけが止まりました。アクセスは普段どおりだったので、申込が「減った」のではなく「計測されていない」と分かるまで2か月かかりました。

ほかにも、フォームのプラグインを入れ替えて送信後のページ移動がなくなった、ボタンの作りが変わってクリックが拾えなくなった、制作会社の検証用のコンテナや測定IDが本番に残っていた、という例があります。

防ぎ方は2つです。リニューアルの見積もりの段階で「GTMのコードを全テンプレートに残す」「サンクスページのURLやボタンのリンク先を変えるときは事前に知らせる」を作業範囲に書いてもらうこと。そして公開した当日に、点検の1・3・4番だけをこちらでやることです。15分です。

年に1回の見直し

ふだんは、毎週月曜に受付が generate_lead・tel_click・line_click の過去7日の件数が0でないかと、同じ週の申込メールの件数を並べて見るだけです。それとは別に、年に1回は設定全体を見直します。サンプル料理教室では決算の月に1時間とっています。

見る項目見る場所見直す点
GTMのコードが全ページにあるかページのソースページの種類が増えていないか
GTMの使っていないタグGTMの「タグ」止めたキャンペーンのタグが残っていないか
GTMの権限GTMの「管理」→「ユーザー管理」辞めた人・契約の終わった制作会社が残っていないか
GA4の権限GA4の「管理」→「プロパティのアクセス管理」同上
内部トラフィックの定義GA4のデータストリーム教室や代表の自宅の回線を変えていないか
データフィルタGA4の「データフィルタ」テストのまま放置しているものがないか
キーイベントGA4の「イベント」の「キーイベント」タブ使っていない申込の入口が残っていないか
Google広告のリンクとコンバージョンGA4とGoogle広告入札に使うアクションが今の目的に合っているか
データの保持期間GA4の「データの収集と修正」→「データの保持」意図した期間になっているか
申込メールとの突き合わせGA4と受付のメール1年の件数の差が大きく変わっていないか

制作会社に頼むときの文面

テーマの中のコードはこちらでは直せないので、制作会社に頼みます。何が起きていて、どこを、どう直してほしいかを1通に入れると、やりとりが1往復で終わります。サンプル料理教室で送った文面です。

件名:sample-cooking.example のGTMコードの再設置のお願い

サンプル料理教室の受付です。

10月3日のテーマ更新のあとから、サイトのアクセス計測が止まっています。
ページのソースを確認したところ、Googleタグマネージャーのコード(GTM-XXXXXXX)が
次のページで見つかりませんでした。

・ブログの記事ページ(/blog/ 以下すべて)
・体験申込の完了ページ(/thanks/)

トップ・料金・レッスン紹介には入っています。

お願いしたいこと
1. 上記ページのテンプレートに、ほかのページと同じGTMのコードを入れてください。
   1つ目は head のできるだけ上、2つ目は body の開始タグの直後です。
2. 今後テーマやテンプレートを更新するときも、全ページにこのコードを残してください。
3. 体験申込の完了ページのURL(/thanks/)を変える場合は、事前にお知らせください。
   申込の計測がこのURLを使っています。

GTMの中の設定はこちらで管理していますので、触っていただく必要はありません。
作業が終わりましたら日時をお知らせいただければ、こちらで計測を確認します。

GTMのコードだけを頼み、中のタグやトリガーはこちらで持つと書いておくと、制作会社にGTMの権限を渡さずに済みます。

できないことと、その代わり

  • 計測が止まっていた期間のデータは、あとからGA4に入れられません。欠けた期間はデータポータルのレポートに注記し、その期間の申込件数は受付の申込メールや予約システムの記録で補います。
  • 広告ブロッカーを入れている人、同意のバナーでアナリティクスのCookieを拒否した人の訪問は、正しく直しても数えられません。GA4の申込件数と受付に届いた申込メールの件数を毎月並べ、その差を「計測の取りこぼし」としてつかんでおきます。差が急に広がったときだけ点検します。
  • GA4と広告の管理画面の数は一致しません。片方だけが0になった・急に落ちたときだけ壊れていると判断します。
  • 電話ボタンのタップは数えられますが、実際に電話がつながったか、予約になったかは分かりません。受付の電話の記録で補います。
  • 外部の予約システム reserve.example の中の操作は、そちらにタグを入れられなければ数えられません。予約システムの管理画面の件数を使うか、「クロスドメイン計測:予約システムや決済ページへ移るサイト」の方法を検討します。
  • テーマの中のコードは、制作会社の管理なのでこちらでは直せません。上の文面で依頼します。プラグインでGTMを入れる方法もありますが、テーマとの二重設置になりやすいので、制作会社と相談して片方に決めます。

よく詰まるところ

症状原因直し方
Tag Assistant で「接続」してもつながらないページにGTMのコードが無い、または別のコンテナIDが入っている1番に戻り、ソースで GTM- を探す
GTMを直したのに本番で変わらない保存しただけで公開していない、または別のワークスペースで直した「ワークスペースでの変更数」の件数と、ワークスペース名を見て「公開」→「バージョンの公開と作成」
プレビューでは発火するが、本番の訪問がGA4に残らないdebug_mode が全員に付いていて、デベロッパー トラフィックのフィルタで除かれているGoogleタグの設定から debug_mode を削除する
DebugViewに自分の端末が出ない同意のバナーでアナリティクスのCookieを拒否した、または内部トラフィックの除外が有効な回線から見ているCookieを消して同意し直し、スマホの回線で確かめる
リアルタイムには出るのに翌日のレポートで消える有効なデータフィルタが範囲を広くとりすぎている「現在の状態」を「テスト」に戻し、除外の対象を探索で確かめる
イベントはあるのにキーイベントが0イベント名を変えたのにマークが古い名前のまま新しい名前に星を付ける。過去分にはさかのぼらない
今日直したのに標準のレポートに出ない標準のレポートの処理に時間がかかるリアルタイムで確かめ、標準のレポートは翌日見る
page_view が1回の表示で2回数えられるGTMのGoogleタグと、テーマに直接貼った gtag.js が両方あるどちらか1つに揃える。サンプル料理教室はGTMに揃えた
体験申込が2回数えられるサンクスページの再読み込み、またはトリガーを2つ付けているトリガーを1つにし、キーイベントのカウント方法を見直す
GA4の測定IDが見覚えのないものリニューアルで制作会社の検証用のIDが入ったままデータストリームの測定IDと比べ、GTMのGoogleタグのIDを本番のものにする
Google広告のコンバージョンだけ0リンクが外れた、またはインポートしたアクションが古いイベント名GA4の「Google 広告のリンク」と、Google広告の「目標」→「コンバージョン」を見る
公開しようとしても「公開」が押せないGTMの権限が「編集」か「承認」「公開」の権限を持つ人に頼むか、権限を付けてもらう

次にやること

急にアクセスが増えた・減ったときは、壊れたのではなくbotのアクセスのこともあります。

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