Google広告は、出した広告がすべてそのまま配信されるわけではありません。広告文・キーワード・リンク先のページ・画像は、配信の前と後に審査され、ポリシーに合わないものは「不承認」になって表示されなくなります。アカウントごと止められることもあり、その場合は新しいアカウントを作って逃げることもできません。ここでは、審査の流れとステータスの読み方、よく落ちる理由と直し方、再審査の請求、アカウントが停止されたときの対処を、水回りと給湯器の交換をしている「サンプル住まいサービス」の広告を例に書きます。読み終わると、不承認が出た日にその日のうちに原因を特定して直せるようになり、アカウント停止につながる操作を避けられるようになります。ポリシーの名前・画面の経路・回数の上限は2026年10月時点の公式ヘルプで確かめています。
この記事の内容
先に決めること
審査で止まったときに慌てるのは、誰が見て、どこまで直してよいかが決まっていないからです。広告を出す前に次の3つを決めておきます。
1. 審査の通知を誰が受けて、誰が直すか
不承認やポリシーの警告は、管理画面の通知と、アカウントのユーザーへのメールで届きます。代理店に運用を任せていても、アカウントの停止や広告主の確認の連絡は、アカウントの持ち主である自社の管理者にも届きます。サンプル住まいサービスでは、通知は代表と販促担当の2人が受け、広告文の手直しは販促担当、再審査の請求と広告主の確認の手続きは代表、と分けています。代理店にはMCC アカウント(マネージャー アカウント)でつないで標準の権限を渡し、管理者の権限は自社に残しています。権限の分け方は「Google広告の始め方:アカウント作成から最初の検索キャンペーンまで」に書いています。
2. 広告文を出す前に、法律の目で誰が見るか
Google広告の審査に通ることと、法律に触れないことは別の話です。「今月限定」を毎月出しても審査は通ることがありますが、景品表示法の有利誤認になるおそれがあります。逆に、法律には触れない「電話番号を広告文に書く」も、Google広告の編集の基準では不承認になります。社内では、価格・最上級の言葉・限定・お客様の声が入った広告文は代表が根拠を見てから入稿する、と決めておきます。法律の側の確認の流れは「広告の表現と法律:景品表示法・薬機法で止められる書き方」に書いています。
3. 止まったときに、何を優先して戻すか
不承認は広告1本単位で出ることもあれば、リンク先が原因で広告グループ全体が止まることもあります。サンプル住まいサービスでは、問い合わせの多い順に「給湯器」「トイレ」「浴室」の広告グループを戻すと決め、1つの広告グループに広告を2本以上入れて、1本が止まっても配信が続くようにしています。
審査の流れとステータス
審査はいつ、何に対して行われるか
公式ヘルプの「広告の審査プロセスについて」によると、広告やアセットを作ったり編集したりすると、審査が自動で始まります。審査されるのは、広告見出し・説明文・キーワード・リンク先・画像や動画などです。多くの場合は1営業日以内に終わりますが、内容によってはもっと時間がかかります。公式ヘルプでは、2営業日を過ぎたら今のステータスを確かめ、1週間を過ぎても終わらなければGoogle広告のサポートに問い合わせるよう案内されています(2026年10月時点)。
広告を編集するたびに審査はやり直しになります。見出しを1つ直しただけでも審査に戻るので、繁忙期の前日に広告文をまとめて書き換えるのは避けます。
ステータスの一覧
審査の結果は、広告とアセットの「ステータス」の列に出ます。公式ヘルプの「広告およびアセットの審査ステータスを確認する」によると、主なステータスは次のとおりです(2026年10月時点)。広告とアセットで、同じ意味でも名前が違うので注意します。
| ステータス | 対象 | 意味 | 表示されるか |
|---|---|---|---|
| 審査中 | 広告・アセット | 審査を受けている途中。ポリシーに合っていると確認されれば配信できるようになる | まだ出ない |
| 有効 | 広告 | ポリシーに合っていて、すべてのユーザーに表示できる | 出る |
| 承認済み | アセット | 広告の「有効」と同じ | 出る |
| 有効(制限付き) | 広告 | 出せるが、出る場面や業種のポリシーで表示が絞られる | 一部で出る |
| 承認済み(制限付き) | アセット | 出せるが、商標などのポリシーで表示が絞られる | 一部で出る |
| 有効(地域制限付き) | 広告 | 指定した地域では出ないが、その地域に関心を示している人には出る | 一部で出る |
| 不承認 | 広告・アセット | 内容かリンク先がポリシーに違反している | 出ない |
| 無効 | 広告 | キャンペーンや広告グループが一時停止・削除・終了などで配信されていない | 出ない |
かかる時間の目安も同じページに書かれています。多くは1営業日以内、デマンド ジェネレーション キャンペーンの標準的な審査は3〜5営業日、複雑なフォーマットは最長7営業日かかることがあります。審査中に予算・入札戦略・広告文を変えないように、という注意もあり、変えると審査の期間の数え直しになります。公開したら、審査が終わるまで触らずに待つのが早道です。
ステータスを見る場所は次のとおりです。
- 左のメニューの「キャンペーン」を開く
- セクションのメニューで「広告」(アセットなら「アセット」)を選ぶ
- 「ステータス」の列を見る。「不承認」や「有効(制限付き)」にカーソルを合わせると理由が出る
- 理由を一覧で見たいときは、表示項目のアイコン →「表示項目を変更」→「属性」→「ポリシーの詳細」→「適用」で列を足す

「有効(制限付き)」は止まってはいませんが、出る場面が減っています。住まいのサービスでよくあるのは、アセットの商標の制限です。たとえば給湯器のメーカー名を見出しに入れると、商標のポリシーで表示が絞られることがあります。件数が急に減ったときは、不承認だけでなく、制限付きが増えていないかも見ます。
よく落ちる理由と直し方
不承認の理由は数多くありますが、小さな会社の検索広告で出るものはほぼ決まっています。公式のポリシーの名前と、住まいのサービスでの典型的な例、直し方を並べます(2026年10月時点)。
| ポリシーの名前 | 中身(公式ヘルプの要旨) | 住まいのサービスの例 | 直し方 |
|---|---|---|---|
| リンク先の要件(機能していないリンク先) | エラーページになる、Googleの審査のロボットに403・404・500などを返す | LPのURLを変えたのに広告を替えていない。海外からのアクセス遮断で審査のロボットも止めている | 最終ページ URL を開いて確かめる。遮断の設定から審査のロボットを外す |
| リンク先の要件(不適切なリンク先) | 表示 URL と最終ページ URL のドメインが違う、別のドメインへ転送する | LPだけ別のドメインに置いている、計測用の短縮URLを入れている | 広告に入れるURLのドメインをそろえる。計測はトラッキング テンプレートで付ける |
| リンク先の要件(独自コンテンツの不足) | 「工事中」「近日公開」、中身のないページ、ほかへ誘導するだけのページ | 公開前のLPに広告を向けた | LPを公開してから広告を出す |
| リンク先の要件(未確認・使用できない電話番号) | Googleが確認できない番号、つながらない番号、FAX番号 | 電話アセットに、ホームページに載っていない携帯番号を入れた | ホームページに載っている会社の番号を入れる |
| 編集(広告文に記載された電話番号) | 広告文に電話番号を直接書く | 説明文に「お電話は0120-xxx-xxx」 | 電話アセットで出す |
| 編集(句読点と記号・重複表現・スペース) | 「!!」の連続、標準外の記号、同じ語の繰り返し、強調のためのスペース | 「給湯器交換!!最短即日!!」「★★安心★★」 | 「!」は1つまで。記号で飾らず言葉で書く |
| 編集(ビジネス名の要件) | ドメインや広告主の確認で登録した名前と一致しない名前、ビジネス名の欄に宣伝文 | ビジネス名に「給湯器交換なら最短即日」と入れた | 登録した会社名か屋号を入れる |
| 不実表示(不適切な価格設定) | 購入の前後に負担する費用を目立つように示さない | 「39,800円〜」で工事費や処分費が別なのを書いていない | 費用の範囲と条件をLPの価格のそばに書く |
| 不実表示(信頼できない文言・誤解を招く表現) | 現実味のない効果をうたう、身元や資格をごまかす | 「必ず光熱費が半分に」「メーカー公式」と書いた | 事実として示せることだけを書く |
| 商標 | 競合の商標を紛らわしく使う。商標権者の申し立てで表示が制限される | 見出しにメーカー名や他社の社名を入れた | キーワードとしての使用は制限されない。見出しに入れるなら、そのメーカーの製品を扱っていることをLPで示す |
| 編集(画像の品質)と画像アセットの決まり | 判読できない文字、加工した文字・ロゴ入りの画像 | 施工写真に「最大50%OFF」を大きく載せた | 文字を入れない写真にする |
| 制限付きのコンテンツ(医療・金融など) | 業種によって出せる地域や表現、事前の認定が決まっている | 住宅ローンや外壁の保険申請の代行を広告に入れた | その業種のポリシーを先に読み、出せないなら広告から外す |

不実表示のうち、提供していないサービスを出す・ほかの会社になりすますといった深刻なものは、公式ヘルプで「事前の警告なく直ちに」アカウントが停止されると書かれています。不承認で済むものと、アカウントごと止まるものがあることを知っておきます。
水回りと給湯器の工事は制限のある業種に当たりませんが、リフォームの融資を案内する、火災保険の申請の手伝いをうたう、のように金融や保険に踏み込むと話が変わります。本業から外れる言葉を入れる前に、該当するポリシーのページを読みます。
サンプル住まいサービスで実際に起きやすいもの
住まいのサービスの広告で止まりやすいのは、価格・最上級の言葉・電話番号・LPの3つと1つです。実際に書きがちな文と、直した文を並べます。
価格の表示
「給湯器交換 39,800円〜」のように、広告に価格を出すとクリック率は上がりやすいです。止まるのは、LPに同じ価格が見当たらないとき、「〜」の条件(どの機種・どの工事内容か)がLPに書かれていないとき、価格がもう終わっているときです。審査はLPも見るので、広告の価格とLPの価格は同じ表記にし、条件はLPの価格のすぐ近くに書きます。
| 書きがちな広告文 | 起きること | 直した文 |
|---|---|---|
| 給湯器交換 39,800円〜 | LPに39,800円の機種が無い・条件が無いと、誤解を招く表現として止まるおそれ | 給湯器交換 工事費込み39,800円〜(LPに対象機種と工事の範囲を書く) |
| 今月限定 半額 | 毎月出すと景品表示法の有利誤認のおそれ。半額の元の価格の根拠も要る | 現地調査と見積りは無料 |
| 業界最安値 | 根拠を示せない最上級の表示は、審査でも法律でも問題になる | 工事費込みの目安を掲載 |
価格の書き方と二重価格の考え方は「広告の表現と法律:景品表示法・薬機法で止められる書き方」に書いています。
最上級の言葉と「No.1」
「地域No.1」「最安」「日本一」は、地域の小さな会社が根拠を広告とLPで示すのは難しい言葉です。Google広告では、根拠のない主張は誤解を招く表現として扱われることがあり、法律の上でも景品表示法の優良誤認になりえます。サンプル住まいサービスは、No.1や最安を広告に使っていません。かわりに「関東3県で施工」「最短当日に現地調査」「工事後10年保証」のように、自社で事実として示せることを書きます。数字を書くなら、LPで同じ数字と条件を示せるものだけにします。
電話番号
広告見出しや説明文に「お電話は0120-xxx-xxx」と書くと、編集の基準(広告文に記載された電話番号)で不承認になります。電話を受けたいときは電話アセットを使います。電話アセットにも、Googleが確認できない番号(ホームページに載っていない番号など)や、つながらない番号は使えないという決まりがあります。電話アセットに入れる番号は、LPとホームページの会社概要に載っている番号と同じにします。電話をコンバージョンとして数える設定は「Google広告のコンバージョン設定:タグ・電話・拡張コンバージョン・オフラインの取り込み」で扱います。
記号と画像
「給湯器交換!!最短即日!!」のような記号の連続や、全角スペースで文字の位置をそろえる書き方は、編集の基準で止まります。検索広告の画像アセットは、施工の写真に「最短当日」のような文字を大きく載せた画像が通らないことが多く、公式ヘルプでも加工した文字・ロゴ・図形入りの画像はすぐに不承認になると書かれています。画像は文字のない施工写真にし、伝えたいことは見出しで書きます。書き方は「Google広告の広告文:レスポンシブ検索広告とアセットの書き方」に書いています。
LPの不備
LPを作り直してURLが変わったのに最終ページ URL を替え忘れると、リンク先が404になり、広告グループの広告がまとめて不承認になります。WordPressのプラグインで海外からのアクセスを遮断し、審査のロボットまで止めてしまった例もあります。LPを直したら、最終ページ URL を開いて確かめます。

不承認を直して再審査に出す手順
不承認が出たら、理由を確かめる→直す→再審査、の順で進めます。公式ヘルプの「不承認となった広告を修正する、またはポリシーに関する決定に対して再審査を請求する」に沿って書きます。
1. 理由を確かめる
- 左のメニューの「キャンペーン」→「広告」を開く
- 「ステータス」の列の「不承認」にカーソルを合わせる
- 「ポリシーを確認」を選び、どのポリシーに当たったか、広告のどの部分(見出し・説明文・リンク先・画像)が問題かを見る
Google広告から届くメールの「ポリシーに関する問題を確認して修正」のリンクからも同じ画面に行けます。理由が「リンク先」なら、広告文をいくら直しても通りません。理由の名前を読んでから手を付けます。
2. 広告を直す
- 不承認の広告にカーソルを合わせ、「編集」を選ぶ
- 問題の部分をポリシーに合うように直す
- 「保存」を選ぶ
公式ヘルプでは、保存すると自動で再審査に送られると書かれています。広告文やアセットの言葉が原因なら、ほとんどはこれで済みます。LPが原因で、すぐにLPを直せないときは、広告の最終ページ URL を問題のない別のページに替えて保存する方法もあります。
3. 直さずに再審査を求めるとき
広告にもLPにも問題が無いのに不承認になった、LPを直したので広告はそのままで見直してほしい、というときは、ポリシー マネージャーから再審査を請求します。
- 左のメニューの「ツール」から、トラブルシューティングの「ポリシー マネージャー」を開く
- ポリシーに関する問題のタブで、対象の広告の「再審査請求」を選ぶ
- 再審査請求の理由で「決定に異議を申し立てる」か「ポリシーに準拠するように変更を加えた」を選ぶ
- 「送信」を選ぶ
結果は「ステータス」の列か、ポリシー マネージャーで確かめます。広告グループやキャンペーンの単位でまとめて請求することもできます。

再審査の決まり
公式ヘルプに書かれている決まりは次のとおりです(2026年10月時点)。
| 決まり | 中身 |
|---|---|
| 回数 | 1つの広告につき再審査請求は最大3回。3回通らなければサポートに連絡する |
| 間隔 | 同じ広告やキャンペーンの再審査請求は、前回から24時間以上あける |
| 古い決定 | 2026年7月21日以降、6か月以上前の決定は管理画面から再審査を請求できない。サポートに問い合わせる |
| 出しすぎ | 過度な請求は乱用と見なされ、請求の処理が止められることがある |
| 却下・重複と言われたとき | 同じ請求を繰り返さず、広告文や最終ページ URL を少し直して保存する |
| ポリシー マネージャーで扱えないもの | 対象外のフォーマットやポリシーは、「不承認の広告とポリシーに関する質問」のフォームから申し立てる |
回数に上限があるので、「とりあえず再審査」は繰り返しません。何も直さずに3回出して全部通らないと、サポートとのやり取りでしか戻せなくなります。
アカウントの停止
不承認と停止の違い
不承認は広告やアセット1つ単位の話で、直して再審査を通せば戻ります。アカウントの停止は、アカウントのすべての広告が止まる処分です。公式ヘルプの「Google 広告アカウントの強制停止についての概要」によると、停止されたアカウントは全地域で広告を出せなくなり、管理画面は読み取り専用になります。停止中のアカウントに関連するアカウントや、停止された広告主が新しく作ったアカウントも停止されることがあります。「止められたから別のアカウントで出し直す」は通じないどころか、被害を広げます。
停止の主な理由
公式ヘルプで挙げられている停止の理由は次のとおりです(2026年10月時点)。
| 理由 | 中身 | 小さな会社で起きやすい場面 |
|---|---|---|
| 悪質なポリシー違反 | 事前の警告なしに直ちに停止される。不実表示のうち許可されないビジネス手法・組織的な欺瞞行為など | 審査を通すためにLPを差し替える、停止後に別のアカウントで出し直す |
| 請求とお支払いに関する要件 | プロモーション コードの悪用、チャージバックの請求、不審な支払い、残高の未払い。一時的な停止になることがある | 会社のカードの名義と請求先の住所が合わない、経理がカード会社に請求を取り消してもらう |
| Google 広告のポリシーに関する要件 | 法的な要件への違反、ユーザーやGoogleを危険にさらす行為 | 違反の警告が3回たまる |
| アカウントの不正使用 | 第三者に乗っ取られた疑いがあるとき、不正請求を防ぐために一時的に停止 | 退職した人のGoogleアカウントが管理者のまま残っていて、パスワードが漏れる |
| Google アカウントの年齢制限 | 年齢の制限に違反しているとき | 小さな会社ではまず起きない |
いちばん起きやすいのは支払いです。個人カードから会社のカードに替えて名義と住所がばらばら、利用枠が足りず支払いが何度も失敗する、経理が見覚えのない請求としてカード会社に取り消しを頼む、といった流れで「不審な支払い」と見なされることがあります。カードの名義・お支払いプロファイルの名前・請求先の住所は会社の登記どおりにそろえ、経理には「Google広告の請求は月に何度か分かれて来ることがある」と伝えておきます。
警告の仕組み
ポリシーによっては、違反を繰り返したときに段階を踏んで止める「警告」の仕組みがあります。公式ヘルプでは、最初の違反では警告は出ず、警告は最大3回、1回目は3日間・2回目は7日間アカウントが一時停止され、3回目で停止になると書かれています。繰り返しの違反による停止の場合は、停止の7日前までに通知が届きます。一方で、悪質な違反は警告なしで直ちに停止されます。警告が来たら、同じ違反の広告とアセットをアカウントの中から全部探して直すのが先です。1本だけ直して残りを放っておくと、次の警告につながります。
停止されたときの手順
- 管理画面の上部に出る停止の通知と、届いたメールで停止の理由を確かめる
- 理由に当たるものを先に直す(支払いならお支払い方法とプロファイル、ポリシーならLPと広告)
- 広告主の確認を求められていれば、先に済ませる
- 管理画面の上部の通知にある「お問い合わせ」から、再審査請求のフォームに進む
- 何を直したかを具体的に書いて送る
- アカウントのステータスが「再審査保留中」になり、結果はメールで届く
公式ヘルプでは、再審査請求は一度に1つにすることが勧められていて、出しすぎて乱用と判断されると一部の請求が7日間止められることがあります。停止から少なくとも6か月は再審査請求を送れます。焦って何度も送るより、直したことを1回で伝わるように書きます。支払いの問題で止まった場合は、お支払い方法の確認を求められることがあります。
再審査請求に書く内容は、たとえば次の形にします。
停止の理由として通知された「不審な支払い」について確認しました。
・お支払いプロファイルの名前と請求先住所を、登記上の会社名・所在地に修正しました
・利用していたクレジットカードは会社名義のものです(下4桁 xxxx)
・カード会社への請求の取り消しは経理の誤りで、取り下げ済みです
ホームページ: https://sample-sumai.example/

停止されても、新しいアカウントを作らない
停止に納得がいかなくても、新しいアカウントで同じ広告を出すのはやめます。公式ヘルプでも、停止中のアカウントをすべて再開してから新しく作るよう強く勧められています。代理店のMCC アカウントの下の別のアカウントで出し直すのも同じです。止まっている間の問い合わせは、Googleビジネスプロフィールや、LINEヤフー広告 検索広告(旧Yahoo!広告)・Microsoft広告の検索広告で受けます。
広告主の確認
いつ求められるか
広告主の確認は、画面とヘルプでは「広告主様の適格性確認」と呼ばれています。公式ヘルプでは、透明性の取り組みとして最終的にはすべての広告主が対象になるとされ、広告が不審と判定された、特定の業種の広告を出している、ブランドに関わる検索に広告を出している、といった場合に求められます。アカウントの停止のあとに再審査を請求するときも、確認を済ませる必要があります。
求められると、アカウントの通知とメールで期限が知らされます。期限までに終わらないと、一部の広告が制限されたり、アカウントが一時停止されたりすることがあります。通知が来たら、その週のうちに手を付けます。
進め方
- 通知かメールのリンクから、確認の画面を開く
- 出てくる作業を上から順に進める。書類の提出や、ビジネスの運営についての質問への回答を求められることがある(作業の量と種類はアカウントや支払いの設定によって違う)
- 「アカウント」のページでステータスを確かめる。更新には最長5営業日かかることがある
- すべての作業が終わると確認のメールが届く

ここでつまずきやすいのは、名前のずれです。確認で入れる会社名と、お支払いプロファイルの名前、ホームページに載っている会社名が違うと、確認が進まないことがあります。サンプル住まいサービスのように屋号と登記の社名が違う会社は、登記の社名で確認を通し、ホームページの会社概要に登記の社名と屋号の両方を載せておきます。公式ヘルプでは、身元が3回確認できなかった場合、停止の再審査請求ができなくなると書かれています。書類は鮮明なものを1回で出します。
確認したあとに表に出る情報
確認で出した情報の一部は、広告の中の開示情報と、Googleの「広告の透明性について」に表示され、誰でも見られます。確認は代理店ではなく、アカウントの持ち主である自社が自社の名前で行います。
止められないための日ごろの運用
審査の対応は、止まってからより、止まらない形で回すほうがずっと楽です。サンプル住まいサービスで決めていることは次のとおりです。
| いつ | やること | 何を防ぐか |
|---|---|---|
| 広告文を書くとき | 価格・最上級・限定・お客様の声が入る文は、根拠の資料を共有フォルダに置いてから入稿する | 法律と審査の両方で止まる文を出さない |
| 広告文を書くとき | 電話番号は書かず、電話アセットで出す。「!」は1文に1つまで | 編集の基準での不承認 |
| 入稿の前 | LPをスマホで開き、表示・電話のタップ・フォームの送信を一通り試す | リンク先の不備での不承認 |
| 毎日(1分) | 管理画面の通知とメールで、不承認と警告がないかを見る | 止まったことに数日気づかない |
| 毎週 | 広告の一覧を「ステータス」で絞り込み、「不承認」「有効(制限付き)」を探す | 一部の広告だけ止まっているのを見落とす |
| LPを直すとき | 広告に書いている価格・保証・対応地域とずれないかを先に見る | 広告とLPの食い違いによる不承認 |
| サイトを引っ越すとき | 古いURLから新しいURLへの転送を入れてから、広告の最終ページ URL を替える | リンク切れでの一斉の不承認 |
| 支払い | カードの名義・お支払いプロファイル・請求先住所を会社のものでそろえ、期限の前にカードを更新する | 支払いの問題による停止 |
| 退職・異動 | 辞めた人のGoogleアカウントをアクセス権から外す。管理者は2人以上 | 乗っ取りによる停止と、停止の通知を誰も受けない状態 |
| 半年に1回 | 出ている広告とアセットを書き出し、古い価格・終わったキャンペーンの言葉が残っていないかを洗う | 過去の言葉が残ったまま有利誤認や食い違いになる |

もう1つ、審査を「通すための工夫」はしません。審査のときだけ別のページを見せる、不承認の文言を記号でつないで判定を避ける、止まったアカウントの代わりに別のアカウントを使う、はどれも警告なしの停止につながるおそれがあります。言い回しで逃げず、中身を直します。
応用
Yahoo!広告・Microsoft広告に同じ広告を出すとき
Google広告で通った広告文が、ほかの媒体でも通るとは限りません。LINEヤフー広告の審査では、No.1表示を使うなら調査の中身を広告の中に示す必要があり、「最大」「最安」も最上級の表示として扱われることがあります。インポートで移したら、それぞれの管理画面で審査の結果を見ます。インポートの注意は「Yahoo!広告の運用:Google広告との違いと、インポートで作るときの注意」に書いています。Meta広告の審査は仕組みが違うので「Meta広告の審査とアカウント停止:落ちる理由と異議申し立て」に分けています。
代理店に任せているとき
代理店が入稿していても、アカウントの停止の影響は自社に来ます。月に1回、不承認と制限付きの広告の一覧を共有してもらい、何がどう直ったかを確かめます。
できないことと、その代わり
| できないこと | 代わりの手 |
|---|---|
| 審査を早める・優先してもらう | 審査の優先度はGoogleが決める。繁忙期の前は数日の余裕を持って入稿する |
| 審査中に広告を直して早く通す | 直すと数え直しになる。審査が終わるまで触らない |
| 何度でも再審査を出す | 1つの広告に3回まで、24時間以上の間隔。直してから出す |
| 6か月以上前の不承認を管理画面から再審査に出す | サポートに問い合わせる |
| 停止中に新しいアカウントで出す | 新しいアカウントも停止されることがある。再審査の結果を待ち、その間はほかの媒体やGoogleビジネスプロフィールで問い合わせを受ける |
| 根拠のないNo.1・最安を工夫して通す | 自社で示せる事実(施工地域・対応の早さ・保証)で書く |
| 広告文に電話番号を書く | 電話アセットを使う |
| 審査に通れば法律上も問題がないと考える | 審査は価格の実態や口コミの経緯まで見ない。社内で法律の目で確かめる |
よく詰まるところ
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 公開したのに表示回数が0のまま | 審査中、または不承認 | 「広告」のステータスを見る。2営業日で変わらなければ見直す |
| 広告グループの広告が全部まとめて不承認 | LPが404、別ドメインへの転送、海外からのアクセス遮断 | 最終ページ URL を開いて確かめ、LPを直して保存し直す |
| 見出し1つを直しただけで配信が止まった | 編集で審査がやり直しになった | 審査中は待つ。書き換えは余裕のある日にまとめる |
| 電話アセットが不承認 | ホームページに載っていない番号、確認できない番号 | ホームページとLPに載っている会社の番号にする |
| 「編集」の不承認が何度直しても出る | 記号の連続、同じ語の繰り返し、全角スペースでの位置合わせが残っている | 見出しと説明文を記号なしで書き直す |
| 画像アセットだけ不承認 | 写真に文字や図形を加工して載せている | 文字のない施工写真にする |
| 件数が減ったが不承認は無い | 「有効(制限付き)」「承認済み(制限付き)」が増えている | 商標などの制限の理由を見て、見出しを差し替える |
| 再審査を出したら「重複」と言われた | 同じ広告に短い間隔で何度も出した | 24時間以上あけ、広告文かURLを少し直して保存する |
| アカウントが突然止まった | 支払いの名義のずれ、カードの請求の取り消し、警告の累積 | 停止の理由を確かめ、直してから「お問い合わせ」から再審査を1回出す |
| 広告主の確認が進まない | 確認の会社名・お支払いプロファイル・ホームページの会社名がずれている | 登記の社名にそろえ、ホームページに社名と屋号を両方載せる |
次にやること
審査の仕組みが分かったら、止まらない広告文を書けるようにし、法律の側の確認も社内の流れに入れます。
- Google広告の広告文:レスポンシブ検索広告とアセットの書き方
- 広告の表現と法律:景品表示法・薬機法で止められる書き方
- Google広告の始め方:アカウント作成から最初の検索キャンペーンまで
- Meta広告の審査とアカウント停止:落ちる理由と異議申し立て
不承認は、出してしまえばそのつど直せます。アカウントの停止は戻るまで時間がかかり、その間の問い合わせは戻ってきません。支払いの名義をそろえる、辞めた人の権限を外す、停止されても別のアカウントを作らない、の3つだけは今日のうちに確かめておきます。