広告の成果を受注まで追う:kintone・CRMとつないで媒体を評価する

公開 書いた人 大林 諒

広告の管理画面に出るコンバージョンは、問い合わせまでの数字です。その問い合わせが現地調査に進んだか、成約したか、粗利がいくら残ったかは、管理画面には出てきません。この記事では、問い合わせの流入元をkintoneの顧客台帳に残す仕組み、媒体別・キャンペーン別・キーワード別の成約率と粗利の表の作り方、成約を媒体に返して自動入札に使わせる方法、管理画面とkintoneの件数が合わないときの扱いを書きます。例は、問い合わせから成約までをkintoneで管理しているサンプル住まいサービスで、Google広告・Yahoo!広告・Microsoft広告・Meta広告・LINEヤフー広告のディスプレイ広告(LINEに出す枠。旧LINE広告)に月約60万円を使っている前提です。

この記事の内容
  1. なぜ受注まで追うか
  2. 先に決めること
  3. kintoneに残す項目の一覧
  4. 流入元を残す手順
  5. 成約を媒体に返す
  6. 件数が合わないときの扱い
  7. サンプル住まいサービスの月次の判断の例
  8. 応用
  9. できないことと、その代わり
  10. よく詰まるところ
  11. 次にやること

なぜ受注まで追うか

管理画面のコンバージョンだけで判断すると、成約しない問い合わせばかり集める広告に予算が寄ります。実際に、管理画面ではコンバージョンが多く、CPAも良く見えていた検索語句が、kintoneで成約まで追うと受注がほぼゼロで、数か月で数十万円を使っていた例があります。見積りだけ取って比べる人、施工エリアの外の人、自分で直す方法を調べていた人の問い合わせが、管理画面では同じ1件に数えられていたからです。

もう1つの理由は、自動入札です。自動入札は、教えられたコンバージョンを増やすように動きます。問い合わせだけを教えていると、成約しにくい問い合わせでも取りやすければ、そちらに配信を寄せます。成約を媒体に返せば、成約しやすい人に寄せる材料を渡せます。

先に決めること

1. 受注と粗利を、誰がいつ入れるか

追う仕組みを作っても、kintoneの成約と粗利が空欄なら集計できません。サンプル住まいサービスでは、見積りを出したら営業が見積額を、成約したらその週のうちに成約日と粗利を入れる、と決めています。失注したときも「失注」と理由を入れます。入っていないレコードは、毎週の打ち合わせで販促担当が確かめます。

2. どの単位まで追うか

単位分かること必要なもの
媒体Google・Yahoo!・Microsoft・Meta・LINEのどこが成約を生んでいるかutm_source
キャンペーン給湯器・トイレ・浴室のどれが成約を生んでいるかutm_campaign
キーワード・広告どの語・どの画像の問い合わせが成約しているかutm_term・utm_content
クリック1回成約を媒体に返すGCLID・YCLID・MSCLKID・fbclid

小さな会社でも、媒体とキャンペーンまでは必ず追います。キーワードと広告の単位は、件数が少ないと1つあたりの成約が0か1になりがちなので、3か月の合計で見ます。

3. どの日付で数えるか

問い合わせ日で数えるか、成約日で数えるかを決めます。サンプル住まいサービスでは、媒体の評価は問い合わせ日で数えます。9月に来た問い合わせが10月に成約したら、9月の広告の成果として9月の行に入れます。そのため、ある月の成約は、翌月の半ばまで増え続けます。月次の判断は、問い合わせから成約までの期間(給湯器なら2〜3週間)が過ぎてからにします。

kintoneに残す項目の一覧

フォームの隠し項目で受け取り、kintoneの顧客台帳に入れる項目です。

kintoneの項目中身どこから来るか
流入元google・yahoo・bing・meta・line などURLの utm_source
流入の種類cpc・display・paid_social などURLの utm_medium
キャンペーン給湯器・トイレ・浴室などURLの utm_campaign
キーワード広告のキーワードURLの utm_term
広告広告や画像の名前URLの utm_content
GoogleのクリックGCLIDGoogle広告の自動タグ設定で付く gclid
Yahoo!のクリックYCLIDLINEヤフー広告 検索広告(旧Yahoo!広告)の自動タグ設定で付く yclid
MicrosoftのクリックMSCLKIDMicrosoft広告の自動タグ設定で付く msclkid
MetaのクリックfbclidMeta広告から来たときに付く fbclid
最初に来たページLPのURLページのURL
問い合わせ日時送信した日時フォームの送信時刻

あとから使う項目として、見積額・成約日・粗利・失注理由をkintoneの側に作っておきます。

kintoneの顧客台帳のフォーム設定。流入元・キャンペーン・キーワード・GCLIDなどの項目を並べたところ
kintoneの顧客台帳のフォーム設定。流入元・キャンペーン・キーワード・GCLIDなどの項目を並べたところ

流入元を残す手順

1. 広告のURLにUTMを付ける

UTMパラメータは、URLの末尾に付けて、どこから来たかを伝える印です。媒体ごとに、広告の設定に次のように入れます。

Google広告(最終ページURLのサフィックス)
utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign={campaignid}&utm_term={keyword}

Yahoo!広告(検索広告)
https://sample-sumai.example/kyutoki/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=kyutoki

Microsoft広告
https://sample-sumai.example/kyutoki/?utm_source=bing&utm_medium=cpc&utm_campaign=kyutoki

Meta広告(URLパラメータ)
utm_source=meta&utm_medium=paid_social&utm_campaign={{campaign.name}}&utm_content={{ad.name}}

LINEヤフー広告のディスプレイ広告
https://sample-sumai.example/kyutoki/?utm_source=line&utm_medium=display&utm_campaign=kyutoki

{keyword} や {{ad.name}} は、媒体がクリックのときに実際の値へ置き換える書き方です。Google広告の {keyword} は、広告を出したキーワードで、実際の検索語句ではありません。検索語句ごとの成約を見たいときは、kintoneのキーワードと管理画面の検索語句レポートを並べて見ます。

Google広告・LINEヤフー広告 検索広告・Microsoft広告の自動タグ設定は有効にしておきます。有効なら、クリックごとに gclid・yclid・msclkid がURLに付きます。LINEヤフー広告 検索広告では自動タグ設定が「設定する」になっていると、広告がクリックされたときにYCLIDが付きます。Microsoft広告では、オフライン コンバージョンの目標を作ると、MSCLKIDの自動タグ設定が自動で有効になります。

Google広告のアカウント設定の自動タグ設定と、最終ページURLのサフィックスの入力欄
Google広告のアカウント設定の自動タグ設定と、最終ページURLのサフィックスの入力欄

2. LPでパラメータを保存する

広告から来た人は、LPを見たあと、施工事例のページなどを回ってからフォームに進むことがあります。URLのパラメータは最初のページにしか付いていないので、最初のページで保存しておきます。Microsoft広告のヘルプでも、MSCLKIDはLPのURLにしか無く、ほかのページに移ると引き継がれないので、Cookieに保存するように書かれています。WordPressのLPなら、GTMのカスタムHTMLタグで全ページに次を入れます。

<script>
(function () {
  var keys = ['utm_source','utm_medium','utm_campaign','utm_term','utm_content',
              'gclid','yclid','msclkid','fbclid'];
  var params = new URLSearchParams(window.location.search);
  if (!keys.some(function (k) { return params.get(k); })) return;
  var days = 90;
  var expires = new Date(Date.now() + days * 864e5).toUTCString();
  keys.forEach(function (k) {
    var v = params.get(k);
    if (v) {
      document.cookie = 'ad_' + k + '=' + encodeURIComponent(v) +
        '; expires=' + expires + '; path=/; SameSite=Lax';
    }
  });
  document.cookie = 'ad_landing=' + encodeURIComponent(location.pathname) +
    '; expires=' + expires + '; path=/; SameSite=Lax';
})();
</script>

広告から来たときだけ上書きするので、あとで検索から直接来ても、広告の流入元は消えません。最後に押した広告で数えたいならこの形、最初に来た広告で数えたいなら、すでに値があるときは上書きしない形にします。どちらにするかは会社で決めて、途中で変えないことが大事です。

Cookieを使うので、ホームページのプライバシーポリシーに、広告の効果を測るために閲覧の情報を使うことを書いておきます。

3. フォームの隠し項目に入れる

見積り依頼フォームに、画面に出ない隠し項目を作り、保存したCookieの値を入れます。WordPressのContact Form 7なら、フォームに [hidden ad_utm_source] のような隠し項目を作り、次のスクリプトで値を入れます。

<script>
(function () {
  function readCookie(name) {
    var m = document.cookie.match(new RegExp('(?:^|; )' + name + '=([^;]*)'));
    return m ? decodeURIComponent(m[1]) : '';
  }
  ['utm_source','utm_medium','utm_campaign','utm_term','utm_content',
   'gclid','yclid','msclkid','fbclid','landing'].forEach(function (k) {
    var el = document.querySelector('input[name="ad_' + k + '"]');
    if (el) el.value = readCookie('ad_' + k);
  });
})();
</script>

フォームをテストで送り、届いた内容に流入元とGCLIDが入っているかを確かめます。広告のURLを自分でクリックすると広告費がかかるので、テストは ?utm_source=test&gclid=test123 のように手で付けたURLで行います。

見積り依頼フォームのテスト送信で届いた内容。隠し項目の流入元とGCLIDが入っているところ
見積り依頼フォームのテスト送信で届いた内容。隠し項目の流入元とGCLIDが入っているところ

4. kintoneに入れる

フォームの送信内容をkintoneの顧客台帳に入れる方法は、フォームのプラグインのkintone連携、kintoneの連携サービス、n8nのような自動化ツールのどれかです。サンプル住まいサービスでは、フォームの送信をn8nで受けて、kintoneにレコードを作り、同時に販促担当へ通知しています。

電話の問い合わせは、フォームのように流入元が自動で残りません。受付のときに「何でお知りになりましたか」を聞いて、kintoneの流入元を手で選びます。広告の電話アセットから来た電話は、Google広告の通話の記録と照らし合わせます。LINEの友だち追加から来た相談も、LINEで見積りを頼まれた時点で、流入元を「LINE」にしてkintoneに入れます。

5. 成約率と粗利の表を作る

kintoneのグラフの機能で、行に流入元、列に成約の状態を置いたクロス集計表を作ると、媒体別の問い合わせ・成約・粗利がすぐ出ます。キャンペーン別・キーワード別も、行の項目を変えるだけです。広告費は媒体の管理画面から月ごとに書き写し、成約1件あたりの広告費と、粗利が広告費の何倍かを出します。

kintoneのグラフで、流入元ごとに問い合わせ件数・成約件数・粗利の合計を並べたクロス集計表
kintoneのグラフで、流入元ごとに問い合わせ件数・成約件数・粗利の合計を並べたクロス集計表

成約を媒体に返す

kintoneで成約が分かったら、それを媒体に返すと、媒体の自動入札が成約しやすい人に寄せる材料になります。媒体ごとにやり方が違います。

媒体返し方使うもの
Google広告オフライン コンバージョンのインポート(リードの拡張コンバージョンが推奨)GCLID、またはハッシュ化したメールアドレス・電話番号
LINEヤフー広告 検索広告コンバージョン測定の「インポート」YCLID
Microsoft広告オフライン コンバージョンのインポートMSCLKID
Meta広告コンバージョンAPIハッシュ化したメールアドレス・電話番号など
LINEヤフー広告のディスプレイ広告成約を返す前に、計測タグとkintoneで評価する計測タグ

Google広告

Google広告の公式ヘルプでは、オフラインの成約を取り込む方法として、リードの拡張コンバージョンが推奨されています。フォームで受け取ったメールアドレスや電話番号をハッシュ化して使う方法で、GCLIDを使う方法もあります。2026年6月15日以降、オフライン コンバージョンとリードの拡張コンバージョンのアップロードはData Manager APIに移ると案内されています。設定の細かい手順は「Google広告のコンバージョン設定:タグ・電話・拡張コンバージョン・オフラインの取り込み」に書いています。

ファイルで取り込むときの流れです。

  1. Google広告で、成約のためのオフラインのコンバージョン アクションを作る(名前は 成約_給湯器 のように決める)
  2. 作ってから4〜6時間待つ
  3. kintoneから、成約したレコードのGCLID・成約日時・粗利を書き出す
  4. 下のような形のファイルにする
  5. 「目標」→「コンバージョン」→「アップロード」を開き、プラスボタンから「ファイルをアップロード」を選ぶ
  6. ファイルを選び、「プレビュー」で確かめてから「ファイルを適用」を押す
Parameters:TimeZone=Asia/Tokyo
Google Click ID,Conversion Name,Conversion Time,Conversion Value,Conversion Currency
EAIaIQxxxxxxxxxxxxxxxx,成約_給湯器,2026-10-20 15:30:00,90000,JPY
EAIaIQyyyyyyyyyyyyyyyy,成約_給湯器,2026-10-22 11:00:00,85000,JPY

Conversion Name は、作ったコンバージョン アクションの名前と、大文字と小文字まで完全に一致させます。反映には24〜48時間ほどかかります。ソースには、ファイルのほかにGoogle スプレッドシートやHTTPS・SFTPを選べて、「日程」から定期的な取り込みも組めます。毎週、kintoneから成約を書き出したスプレッドシートを取り込ませておくと、手で上げる手間がなくなります。

成約のコンバージョンを入札に使うかどうかは、件数で決めます。成約が月に数件しかないうちは、問い合わせを入札に使い、成約は計測だけ(入札に使わない)にしておきます。成約が十分にたまってから、入札に使うコンバージョンを切り替えるかを考えます。

Google広告の「目標」→「コンバージョン」→「アップロード」で、ファイルのプレビューを表示したところ
Google広告の「目標」→「コンバージョン」→「アップロード」で、ファイルのプレビューを表示したところ

Yahoo!広告とMicrosoft広告

LINEヤフー広告 検索広告では、コンバージョン測定の種類に「インポート」があり、電話や来店のようなホームページの外で起きた成果を、YCLIDと結び付けて取り込めます。成約も同じように取り込めます。アップロードの細かい形式は広告管理ツールのヘルプで確かめます。

Microsoft広告では、オフライン コンバージョンの目標を作り、MSCLKID・コンバージョン名・コンバージョンの日時の入ったファイルを取り込みます。公式ヘルプに書かれている決まりは次のとおりです。

決まり内容
取り込める期間最後のクリックから90日まで
目標を作ってから2時間以上あけてからアップロード
クリックから1時間以上あけてからアップロード
反映最長で6時間
取り込みの頻度毎日が勧められている(そうでないと自動入札が悪くなるおそれ)
取り消し「修正」で金額を直し、「撤回」で件数から外せる
経路「コンバージョン」→「オフライン コンバージョン」→「アップロード」タブ→「+ アップロード」

Microsoft広告は月2万円で件数が少ないので、サンプル住まいサービスでは成約を返すより、kintoneで3か月ごとに成約を数えて続けるかを判断しています。

Meta広告

Meta広告には、コンバージョンAPIで成約を送ります。見積り依頼のときと同じメールアドレス・電話番号のハッシュと、kintoneのレコード番号をハッシュ化した external_id を付けて、カスタムのイベント(たとえば Contract)として送ります。event_time は送る時点から7日前までしか受け付けないので、成約した日のうちに送る仕組みにします。7日より古いイベントが1件でも混ざると、そのリクエスト全体がエラーになります。送り方の細かい話は「MetaピクセルとコンバージョンAPI:計測の設定と確かめ方」に書いています。

フォーム広告(リード獲得広告)の申込みも、kintoneに入れてから成約まで追います。フォーム広告は件数が増えやすい一方で連絡のつかない申込みも増えるので、電話がつながった率と成約率で判断します。詳しくは「リード獲得広告:Meta・Google・LINEのフォーム広告で問い合わせを集めるときの注意」に書いています。

件数が合わないときの扱い

管理画面のコンバージョンとkintoneの問い合わせは、ほぼ必ずずれます。ずれを計測の故障と決めつける前に、数え方の違いを確かめます。

違い管理画面kintone
計上する日広告をクリックした日(媒体や設定による)問い合わせた日
数える範囲広告を見ただけで後から来た人(ビュースルー)も入ることがある実際に入った問い合わせだけ
重複同じ人が2回送ると2件のことがある同じ人は1件にまとめる
媒体どうしの重なりGoogle広告とMeta広告の両方が同じ1件を自分の成果に数える流入元は1つだけ
電話タップした数(つながらなかった分も入る)実際に受けた電話
テスト自社のテスト送信が入ることがあるテストは消せる

サンプル住まいサービスでは、ずれの大きさを毎月見て、普段の幅(たとえば管理画面がkintoneより1〜2割多い)を覚えておきます。いつもの幅から急に外れたときだけ、計測の故障を疑います。媒体ごとの合計がkintoneの合計より多いのは、重なりがあるので当たり前で、直すものではありません。

判断に使うのはkintoneの数字です。管理画面の数字は、日々の傾向と、自動入札が学習している材料として見ます。

サンプル住まいサービスの月次の判断の例

ある月の集計を、媒体ごとに並べた例です(数字はすべて例。成約は翌月半ばまでに確定した分)。

媒体広告費問い合わせ現地調査成約粗利成約1件あたりの広告費粗利÷広告費
Google広告35万円28件18件7件63万円5万円1.8倍
LINEヤフー広告 検索広告8万円6件3件1件9万円8万円1.1倍
Microsoft広告2万円2件1件0件0円なし0倍
Meta広告10万円10件4件1件40万円10万円4倍
LINEヤフー広告 ディスプレイ広告5万円10件5件3件24万円約1.7万円4.8倍

この表から、その月に決めたことは次のとおりです。

  1. Google広告は、成約の土台。予算は動かさず、キャンペーン別の表で、トイレのキャンペーンの成約率が低いことを確かめ、キーワード別に見直した
  2. LINEヤフー広告 検索広告は、粗利と広告費がほぼ同じ。キーワード別の表で、成約していない語に費用の半分が出ていたので、その語を止めた
  3. Microsoft広告は、単月で成約0件。2万円・月2件では1か月で判断できないので、3か月の合計で決める
  4. Meta広告は、成約は1件だが、浴室のリフォームで粗利が大きい。1件で大きく振れるので、3か月の合計で予算を決める
  5. LINEヤフー広告 ディスプレイ広告は、成約1件あたりが最も安い。友だち追加からの相談が成約していたので、翌月に1万円だけ増やして、増やした分の成約を見る

単月の表で予算を大きく動かさず、3か月の合計で配分を決めるのがサンプル住まいサービスの決まりです。月に1件の成約が出るかどうかの媒体は、1か月だと運に左右されるからです。

kintoneで作った月次の表。媒体ごとの広告費・問い合わせ・成約・粗利を並べ、成約1件あたりの広告費を計算したところ
kintoneで作った月次の表。媒体ごとの広告費・問い合わせ・成約・粗利を並べ、成約1件あたりの広告費を計算したところ

応用

LTVで見る

LTV(Life Time Value:ライフタイムバリュー。1人のお客様が長い付き合いの中で生む粗利)で見ると、媒体の評価が変わることがあります。給湯器を交換したお客様が、数年後にトイレや浴室も頼んでくれる、紹介してくれる、ということがあるからです。kintoneで、同じお客様の2回目以降の成約を最初の流入元に結び付けておくと、媒体ごとのLTVが出せます。ただ、2回目の依頼は数年先のことも多く、毎月の判断には間に合いません。毎月は1回目の成約の粗利で判断し、年に1回、LTVでも並べ直して、配分を見直す材料にします。

キャンペーン別・キーワード別の表

媒体別の次は、キャンペーン別とキーワード別です。kintoneのクロス集計表で行をキャンペーンやキーワードに変えると、どの語の問い合わせが成約しているかが分かります。件数が少ない語は1つずつでは判断せず、「即日」「費用」「地域名」のように中身ごとにまとめて成約率を見ます。成約率の低いまとまりは、除外するか、入札を下げる広告グループに分けます。CPAの下げ方は「広告のCPAを下げる方法:媒体ごとに見る順番と、やってはいけない下げ方」に書いています。

レポートにする

毎月の表は、媒体の数字とkintoneの数字を同じ表に並べて、代表と販促担当で見ます。媒体のレポートだけを渡されても判断できない、という声はよく聞きます。代理店に任せている場合も、kintoneの成約と粗利を代理店に渡して、同じ表で話すと、数字の意味が揃います。表の作り方は「広告レポートの作り方:媒体の数字と受注をつなげて見る」に書いています。

できないことと、その代わり

できないこと理由代わりの手
電話の問い合わせの流入元を自動で残す電話にはURLが無い受付で聞いて手で入れる。広告の電話アセットは通話の記録と照らし合わせる
管理画面とkintoneの件数を一致させる数え方と計上日が違う普段のずれの幅を覚え、判断はkintoneで
Googleの {keyword} で検索語句ごとの成約を出す{keyword} はキーワードで、検索語句ではないキーワード別の成約と検索語句レポートを並べて見る
何か月も前の成約をMetaに返すevent_time は7日前まで成約した日のうちに送る
Microsoft広告に90日を超えた成約を返す最後のクリックから90日まで成約したら早めに上げる。毎日の取り込みが勧められている
件数の少ない媒体を1か月で評価する成約が0か1で運に左右される3か月の合計で見る
仕組みを作る人がいない状態で全部を自作するフォーム・GTM・kintone・媒体の連携が絡む媒体別・キャンペーン別のUTMまでは自社で、成約を返す連携は制作会社や代理店に頼む

よく詰まるところ

症状原因直し方
kintoneの流入元が空欄ばかりLPから別のページに移ってパラメータが消えた最初のページでCookieに保存する
すべての問い合わせが同じ流入元になる自社サイト内のリンクにUTMを付けているサイトの中のリンクにはUTMを付けない
GCLIDが入らない自動タグ設定が無効、またはリダイレクトでパラメータが落ちた自動タグ設定を有効にし、リダイレクトでパラメータが残るか確かめる
成約が空欄で集計できない営業が成約日と粗利を入れていない入れる人と期限を決め、毎週確かめる
Googleへのアップロードが取り込まれないコンバージョン名が完全に一致していない、作ってすぐ上げた名前を合わせ、作ってから4〜6時間待つ
取り込んだのに管理画面に出ない反映前Googleは24〜48時間、Microsoftは最長6時間待つ
Metaへの送信が全部エラーになる7日より古い成約が混ざっている古いものを外し、成約した日に送る
媒体の合計がkintoneより多い媒体どうしで同じ1件を数えている直すものではない。判断はkintoneで
月次の表の成約が月末に少ない問い合わせから成約まで時間がかかる翌月半ばまで待ってから判断する
テストの送信が集計に入るテストのレコードを消していない流入元を test にして集計から外す

次にやること

受注まで追えるようになったら、毎月のレポートと、媒体ごとの計測の作り込みに進みます。

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